『坂田 明=古谷暢康/ライヴ・アット・ザ・ビッチェズ・ブリュー』
text by Kimio OIKAWA

Transheart=Solid Records/ウルトラヴァイヴ
CDSL-1470 3,150円(税込)



坂田 明(as, cl, vocal)
古谷暢康(tenor/alto-sax, clarinet, flute, percussion, voice)

1. Part I
2. Part II
3. Part III
4. Part IV

録音:古谷暢康 2011年3月19日 横浜・白楽「ビッチェズ・ブリュー」にてライヴ収録
テクニカル・スーパーヴァイザー:オノ セイゲン
http://www.saidera.co.jp/Ai_recording.html
マスタリング・エンジニア:阿部利幸
マスタリング・アドヴァイザー:稲岡邦弥
カバーフォト:杉田誠一
A&R:前田雅啓(Ultra Vive)
プロデューサー:坂田 明+古谷暢康

デジタル録音の良さをここまで追い込んだかと、録音技術に喝采

サックスという楽器の本質を突き、直前で聴いている真に迫る録音だ。いつもの試聴音量でアルトに聴き入っていると、度肝を抜くテナーの爆発音に思わず音量を絞る。リード楽器の本質を突く音色と鮮度さが音像全体に乗る。テナーの音像のシャープさといい、アルトの艶のある音色といい、デジタル録音の良さをここまで追い込んだかと、録音技術に喝采だ。
なぜか、ピアニッシモに痺れる。リードの振動とかすかな息づかい。その繊細な表現に鳥肌が立つ。緊張に乗りかかる薄氷の表情がたまらない。
クラリネットの音色も正直に。さらに少し奥行きの表現が臨場感を伴ってライブの真骨頂を聴かせる。パーカッションの存在感が、時に遠く、時にリアルにと、動きさえ感じる表現がじつにいい。
何か、スタジオ録音では絶対に出ない!と感じる音色の艶を感じる。多分、ライブ現場にある音環境の影響と解釈する。ふと、思いついたのはまさに筆者がこの環境でオーディオを聴き、スピーカーから放たれる響きの心地良さを記憶していることだ。演奏もこの環境に多いにインスパイアされたのでは。

関連リンク:
http://www.jazztokyo.com/best_cd_2011a/best_cd_2011_local_03.html

及川公生:1936年、福岡県生まれ。FM東海(現・FM東京)を経てフリーの録音エンジニアに。ジャスをクラシックのDirect-to-2track録音を中心に、キース・ジャレットや菊地雅章、富樫雅彦、日野皓正、山下和仁などを手がける。2003年度日本音響家協会賞を受賞。現在、音響芸術専門学校講師。著書にCD-ROMブック「及川公生のサウンド・レシピ」(ユニコム)。

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