# このライブ/このコンサート2012国内編#03
『渋谷毅@座・高円寺』
text by 望月由美
2012年1月13日(金) @杉並区、座・高円寺
渋谷毅 (p) 市野元彦 (g)
渋谷毅@座・高円寺 演奏曲目リスト
一部 渋谷毅ピアノ・ソロ:
01) I Didn’t Know About You(Duke Ellington)
02) New York 19 (John Lewis)
03) Love Me (John Lewis)
04) My Man (Morris Yvain)
05) Just A Gigolo (Caeser‐Casucci)
06) Danny Boy (traditional)
07) Myghty Like The Blues (Leonard Feather)
08) Lotus Blossom (Billy Strayhorn)
09) 無題 (渋谷毅)
二部 渋谷毅(p)&市野元彦(g)デュオ:
01) peau douce(Steve Swallow)
02) no restriction for plasterer(市野元彦)
03) short piece for a day(市野元彦)
04) sub conscious lee(Lee Konitz)
05) falling grace(Steve Swallow)
06) 砂漠の水夫の夢(市野元彦)
07) duke ellington's sound of love(Charles Mingus)
08) hiking(市野元彦)
09) oceanus(市野元彦)
10) folk song(市野元彦)
新春早々のコンサートが一年を通して私の「このコンサート」になった。座・高円寺のスタッフが渋谷毅の『フェイマス・メロディーズ』(Yumi’s Alley/Videoarts)を聴いて是非、座・高円寺で渋谷毅のソロ・コンサートを行いたいとの要望で実現した。
座・高円寺は杉並区が舞台芸術の創造と発信及び地域に根ざした文化活動の拠点としてつくったもので、主に演劇や舞踊の公演を催しているが、小曽根真(p)や佐藤允彦(p)などもコンサートを行っている多目的ホールである。
当初はソロで企画検討されたが渋谷毅の発案で一部を渋谷毅のピアノ・ソロ、二部を渋谷毅のピアノと市野元彦のギターとのデュオでの公演となった。
一部は『フェイマス・メロディーズ』と『フェイマス・コンポーザーズ』(Yumi’s Alley/Videoarts)で演奏された曲を中心に渋谷毅のピアノ・ソロが展開された。
渋谷毅はほぼ毎月一回「アケタの店」で、定期的にソロ・ピアノを弾いている。ライヴ・ハウスのうちとけたソロもゆったりとくつろげてよいが、コンサート・ホールでの程よい緊張感につつまれた雰囲気での渋谷毅のソロはまた格別の響きを放っている。『フェイマス』シリーズは東京TFMホールで収録されたが客席には人がいなかった。ソロは自分と向き合う作業でもあるが、ホールの空気、客席の反応も微妙に弾き手に作用する。
初春早々の渋谷毅のコンサート・ソロ・パフォーマンスは誰もが聴きなじんだ名曲を淡々と紡ぐ。原曲のメロディーを丁寧に活かしながらもその奥に深遠な渋谷ワールドを秘めて会場をおだやかな雰囲気につつみこむ。
ジョン・ルイスの<New York 19>や<Love Me>はなんど聴いても胸にしみる。そして渋谷毅の<無題>からは映画の一シーンが蘇る。
そして、二部では市野元彦が加わりデュオになる。渋谷毅は近年、石渡明廣(g)との「月の鳥」や平田王子(g,vo)などギターとのデュオが多くなっているが、ギターの持つ固有の響きとピアノとの調和、そして対話を好んでいるようである。市野元彦(g)とのデュオもそのひとつ。今回は市野元彦の自作曲を中心にスティーヴ・スワローやリー・コニッツの曲を選曲し構成したもので、スティーヴ・スワローの2曲で、愁いのある曲調を活かして交わす二人の対話がなんともいえない風情を醸し出す。
そしてミンガスの<デューク・エリントンズ・サウンド・オブ・ラヴ>はおそらく渋谷毅がとりあげた唯一の曲だと思うがミンガスがエリントンを思う心情と渋谷毅のエリントンを思う気持ちが重なり微妙な綾をおりなし、二部のハイライトとなった。(望月由美 Yumi Mochizuki)
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
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#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
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#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
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