今、最も注目されている作曲家でギタリストであるアンドリュー・ヨークはアメリカ出身である。最初はクラシック・ギターに興味を持ち、デルモア財団の奨学金を得てスペインに留学した。その後にジョー・ディオリオとレニー・　ブリューにジャズ奏法を学び、南カルフォルニア大学を優秀な成績で卒業。クラシック音楽の様式感を基にジャズが融和しポップスのビートや民族音楽的色彩、ミニマル的手法も加わって独自の音楽世界を展開している。
　1997年ロサンゼルス・ギター・カルテット（LAGO）に参加。多くの作品を書き、ツアーやレコーディングを行った。2006年作曲とソロ活動のために退団。LAGO時代にはグラミー賞を受賞している。
　今回の来日ではJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第5番と彼の新曲を披露した。物静かで味わい深い作品は聴衆を魅了した。ジョン・ウィリアムス、クリストファー・パークニング、村治佳織、木村 大などが繰り返し演奏している。
　人柄的には温和かつユーモアに富んだ愛すべき音楽家である。大震災と原発事故の日本へは少し心配だったが日本人のために来日を決意をしたとのことでした。