ねえ、エリントン、スイングしなきゃ意味ないね
もうひどいの　ピアノも空を舞う
　　　　　「Ｚ女戦争」ももいろクローバーＺ 2012

空を舞うのは佐藤浩一のピアノである。もう、ひどいの。

橋爪亮督グループ、不動の５にん。

「久々に体験するスーパーグループの出現だ。どのプレーヤーもリーダー格の実力を誇示しており、一触即発の不穏に漲っている体だし、おれはタイコの橋本学がキーだとにらんでいて、というより彼のプレイに耽溺していると素直に書いたほうがいいか。」
と、４月のＣＤ発売記念ライブで。　http://www.enpitu.ne.jp/usr/bin/day?id=7590&pg=20120421

Jazz Tokyoに書いたディスクレビュー　＞　http://www.jazztokyo.com/five/five905.html

橋爪亮督グループでググると、福島恵一さんのレビュー「流動化された音響」がトップに挙がる。この記事の記述を、何度も読み返したり、ここに提起された「ジャズ」や「複数の視点」や「批評」に対する考え方に諭されてもいる。振り返ってみれば、これは今年の一番大きな出来事のように思える。

１１月のライブでは「ピアノの佐藤浩一の突出した素晴らしい価値に気付き」「穴があったら入りたいくらい素晴らしかったーと口をついて出て」いた。

ライブごとに、二度と戻れない風景を後にして、新しくてドキドキさせてくれるジャズを放つグループというのは、ちょっと世界でもこのグループだけではないか。 ５１年生きてきて、耳の体験を総動員したありったけの掛け金を彼らに賭していい、そう思いながら選出した。（多田雅範 Niseko-Rossy Pi-Pikoe）