かしこみ、かしこみ。鳥のさえずり。空気のサラウンド。雅楽の響き。

日本語の始原を想う。

儀式の実況録音集成、ＣＤ４枚組＋解説書仕様。これは１９７６年度の文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞した作品の復刻、初ＣＤ化、受け継がれて耳に届けられなければならない文化遺産だ。

２０１３年、平成２５年は、出雲大社の６０年振りの遷宮であり、伊勢神宮の２０年に一度の式年遷宮であり。この復刻ＣＤは先ず、知られなければならないだろう。

今年のベストは、ＥＣＭ新時代を告げたイェーヲン・シンだな、おれが掲げるに相応しい盤だ。

現代ジャズ者らしくマット・ミッチェルにしようか、橋爪亮督グループ、ヤコブ・ブロ、・・・を選出すべきではないのか、しかし、待たれているＴＰＴトリオの録音が世に出ていないのは不満だ、いっそのこと、ももいろクローバーＺのガイシホールでのライブＤＶＤにしようか、「灰とダイヤモンド」は神々の世界だぜ、・・・、

だけど、特定秘密保護法案が通って、「米国にはしごを外されそうな日本」（田中宇の国際ニュース解説）だったり、そのうちバブルが一旦はじけたあとに株式を所有する勢力が戦争を起こすことに合意してゆくのだろう、と、予感する夜勤に見上げる月に向かって。

音楽を聴くこと、は、問われていると思う。

新書『宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議』を読みはじめて、火星くらいの惑星が衝突してその破片が月になり、今の１４４倍の強力な月の引力でナトリウムが洗い出されて塩水の海が出来てゆく時系列を想像する。人体は、持ち運ぶ海水だからね。

音楽のことと、関係ないか。（多田雅範）

タガララジオ３６ track268 ＞http://www.jazztokyo.com/column/tagara/tagara-36.html