# このライブ/このコンサート2013国内編#02
『大江千里 Saturday Night Orchestra』
2013年9月7日(土)18:00 東京国際フォーラム ホールA
東京 Jazz
text by 稲岡邦弥
photo by Hideo Nakajima
大江千里 Saturday Night Orchestra:
大江 千里(p)ジム・ロバートソン(b)レジー・クインネリー(ds)ジョナサン・パウエル(tp)ヤシーン・ボラレス(sax) エイドリアン・カニングハム(sax)ダニエル・バーニッジ(cond)クリス・ジョーダス(tp)マイク・ロドリゲス(tp)ルイス・ボニーラ(tb)フランク・コーエン(tb)ジャリール・ショー(sax)
Special Guests : シーラ・ジョーダン(vo)マット・ダスク(vo)
経済的な優位性の観点からジャズを見切りポップスへ移行するミュージシャンは多いが、Jポップで獲得した大きなマーケットをかなぐり捨ててジャズの世界に飛び込んできた大江千里。見上げたものである。2008年にマンハッタンにあるニュー・スクールに入学、ジャズを本格的に学んだという。去年はショーケース的な演奏だったが、今年は、12人編成のオケを率い、ふたりの歌手をゲストに迎えメインステージに登場。ジャズ・ピアニスト、コンポーザー/アレンジャー、バンドリーダーとしての手腕が問われた。新作『スプーキー・ホテル』に収録された楽曲が演奏されたが、大江印のケレン味のないさわやかともいうべきジャズ。作品の表情も新鮮。ビッグ・サプライズはゲストの大ベテラン、シーラ・ジョーダンだ。シーラに10分近い長尺のブルースを歌わせたのは大手柄。チャーリー・パーカーとの共演をさえ彷彿させる素晴らしいブルースで、今後も、先達に畏敬の念を払いつつジャズの王道を極めようとする大江の姿勢を貫いて欲しいと思った。
NYのクラブ「ストーン」で1週間のレジデンシーをこなした藤井郷子(藤井郷子レジデンシー@Stone)、自身の原点であるECMにトリビュートした内橋和久(アルタードステイツplays ECM@新宿ピットイン)、両者とも惜しくも聴く機会を逸したが、レポートを読むと(藤井の場合は音源を聴く機会があった)ベストに値する内容であったことをひしひしと感じるのである。(稲岡邦弥)
詳細はLive Report #580を参照;
http://www.jazztokyo.com/live_report/report580.html
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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