#  このCD2015国内編#02

『Maison book girl / bath room』
text by 剛田武 Takeshi Goda


CD ekoms MBG0003 \2,600(税込)

Maison book girl:
矢川葵
井上唯
和田輪
コショージメグミ

1. bath room (intro)
2. bath room
3. my cut
4. 最後のような彼女の曲
5. snow irony
6. film noir
7. Remove
8. last scene
9. water

All sings music, Words, arranged & produced by サクライケンタ

最後のような彼女の曲、water words by コショージメグミ

歌って踊るアイドルである。非常階段のような前衛ミュージシャンが参加している訳ではなく、正真正銘アイドル単体のCDである。まあまあ、バカにしないで聴いてみて欲しい。一聴するとポップなアイドルソングだが、リズムを取ろうとすると拍数が余る変拍子だらけのミニマルミュージックなのである。前衛的な手法を使いながらもぎりぎりのところでアイドルポップスとして成り立っている。
プロデューサーのサクライケンタ(32)は、高校時代にスティーヴ・ライヒなどの現代音楽に多大な影響を受け、独学で音楽制作を学んだという。企業CM動画の音楽やアイドルへの楽曲提供を行いながら、アイドル×現代音楽「現音ポップ」を提唱する彼が現在のところもっとも才能を注いでいるのがMaison book girl(通称ブクガ)である。
はじめて彼女たちのライヴを観た時、ショックと気持ち良さで文字通りブッ飛んだ。変拍子ドラマー吉田達也が昔から「変拍子で踊ろう」というイベントをやっているが、まさにそのコンセプトを体現したようなステージ。5拍子や7拍子に乗せて、メンバーが見事な振付けで踊り、ファンが「コール」(掛け声)や「ミックス」(身振り手振り)を繰り出す。もの凄いリズム感覚、と驚嘆した。筆者のように生理的に変則拍子が好きなリスナーには堪えられない。しかもメンバーは4人ともめちゃくちゃ可愛い。
現在のアイドル・ブームの裏には、才能ある音楽家が様々なジャンルから集まって、アイドルを素材にして才能を競い合う状況がある。ロック、パンク、ヘヴィメタル、フレンチポップス、ヒップホップ、ノイズ、そして現代音楽。来年あたり即興音楽界からアイドル・シーンに進出を企ててみてもいいのではないだろうか?

YouTubeリンク
maison book girl / snow irony / MV
https://www.youtube.com/watch?v=rBSavADxE3U

剛田 武 Takeshi Goda
1962年千葉県船橋市生まれ。東京大学文学部卒。レコード会社勤務の傍ら、「地下ブロガー」として活動する。7,80年代東京地下音楽に関する書籍を執筆中。
ブログ「A Challenge To Fate」 http://blog.goo.ne.jp/googoogoo2005_01

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