#  このCD2015海外編#07

『EVERYDAY/YARON HERMAN』
text by Yumi Mochizeuki 望月由美


BLUE NOTE 472074-3

YARON HERMAN (p,vo on13)
ZIV RAVITZ(ds,vo on2)
JEAN-PIERRE TAIEB(vo on13)
HERGI JONSSON(vo on8)

1. FAST LIFE(Y.Herman)
2. VISTA(Y.Herman)
3. POINTS OF YOU(Y.Herman)
4. NETTISH(Y.Herman)
5.WITH OPEN HANDS(Y.Herman、Z.Ravitz)
6. EVERYDAY (Y.Herman、Z.Ravitz)
7. FIVE TREES (Y.Herman、Z.Ravitz)
8. VOLCANO FEAT HELGI JONSSON( Y.Herman、J-P. Taieb H.Jonsson、T.DICKOW)
9. PRELUDE NO4 OPUS 74(A.Scriabin)
10.CHILDREN DON’T ALLWAYS PLAY FAIR(Y.Herman、Z.Ravitz)
11.RETRGRADE(J.Blake)
12.CTY LIGHTS(Y.Herman、Z.Ravitz)
13.18:26(Y.Herman、Z.Ravitz)

プロデューサー:YARON HERMAN & ZIV RAVITZ(except8 VALGEIR SIGURSSON)
エンジニア :JULIAN BASSERES
マスタリング:LARS NILSSON(except8 VALGEIR SIGURSSON) 録音: STUDIO DE MEUDON

今、イスラエル出身のミュージシャンの活動が目覚ましい。エリ・デジブリ(sax)、シャイ・マエストロ(p)、アヴィシャイ・コーエン(b)、オズ・ノイ(g)、アナット(cl)&ユヴァル(sax)&アヴィシャイ(tp)のコーエン3兄弟等々ジャズ・シーンの一大勢力となっていて、CDショップでは「ニューヨークとテルアビブを結ぶイスラエル・コネクション」などと銘打って新作が次々と紹介されている。

そうしたイスラエル勢の中でその中軸として着実に成長をしてきているヤロン・ヘルマン(p)がブルーノート・レコードから発表した新作でジヴ・ラヴィッツ(ds)とのデュオがベースとなっているアルバム。
ピアノとドラムのデュオという組み合わせはやや変則とみられるかもしれないが同じテルアビブ出身の二人の息の合ったソロの応酬はとても面白い。

ジヴの叩き出す羽のように軽いリズムとスピード感、そして従来の4ビートとは異なったタイム感覚がヤロンをおおいに刺激してヤロンの新たな冒険心を引き出すことに成功している。

ヤロンはしばしば日本にやってきて公演を行っているが、このアルバムでの演奏はそのうちの何回かのステージで見た時のヤロンの、時にはピアノと格闘し、また時にはピアノを愛撫する独特の姿やスポンテニアスな身のこなしが目に浮かぶような臨場感のある演奏である。

前作の『Alter Ego』(ACT)ではワンホーン入りで、あたかもキースのヨーロピアン・カルテットに匹敵するような豊かなサウンドとダイナミックなパワーでイスラエル・カルテットの到来ともいうべき展望を見せたヤロンだが本アルバム『EVERYDAY/YARON HERMAN』ではジヴの趣味の良いドラミングに触発されたヤロンがこれからのジャズの世界に新たな変化の兆しを見せてくれるような、そんな期待を抱かせてくれたアルバムだったのでこの一枚に選ばせて頂いた。

望月由美 Yumi Mochizuki
FM番組の企画・構成・DJと並行し1988年までスイングジャーナル誌、ジャズ・ワールド誌などにレギュラー執筆。 フォトグラファー、音楽プロデューサー。自己のレーベル「Yumi's Alley」主宰。『渋谷 毅/エッセンシャル・エリントン』でSJ誌のジャズ・ディスク大賞<日本ジャズ賞>受賞。

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追悼特集
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COLUMN
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