# 775
『僕らのしぜんの冒険/garden』
text by オノ セイゲン
OK-MASSA DDCZ-1721
http://ok-massa.com/bouken/
僕らのしぜんの冒険:
佐藤正治 (perc,ds)
深町純 (p)
KONTA (sax)
1. Andalucia
2. Ductia
3. Hallucigenia
4. Je Te Veux
5. Between Blue And Gray
6. Otto E Mezzo
7. Prelide&Fugue #2 In C Minor BWV847
8. 夢の合間
かなり早くから「今年の1枚/国内盤」には、ヒカシューを取り上げるつもりでいた。www.makigami.com
『人間の顔』『私の愉しみ』『1978』これらはリイシューだ。当時はヒカシューのファンにしか聞かれていなかったと思うが、2010年になり、私からJAZZTOKYOのみんなに奨めたい。今、聞いて本当に楽しめる。そのヒカシューに1984年にサポートとして参加して、最近のライブでも活躍、多数のアーティストとのレコーディングなどにも参加している佐藤正治(さとうまさはる)をリーダーとするのが「僕らのしぜんの冒険」(←バンド名)である。2007年1月より活動開始。オリジナルから、クルト・ワイル、フェリーニ、バッハ、ポエトリー・リーディング、あらゆる表象を試みている。佐藤:パーカッション/ドラム、深町純:ピアノとKONTA:サックスというトリオ編成であるが、その音はクラシックのオーケストラ並みのダイナミックレンジがある。
11月24日がファーストアルバムの発売日で(実はすでに2枚目の準備もできている)CD発売ツアーが開始されるというタイミングで、深町純さんが11月22日、64歳で若くして急逝された。心よりご冥福をお祈りいたします。実は私の父親も84歳で11月10日に亡くなりましたが、人間100%いつか死ぬのは運命で、それまでに成し遂げられることは本当に限られている。深町さんは、facebookでいきなりメッセージ送って来てくれたり、フレッド・フリス、アマッド・コンパオレ&オノ セイゲンのライブ(at 東京日仏学院ラ・ブラスリー2009年1月)にまで来てくれたり、気さくな面もあり、こんなことなら(と言っても始まらないのだが)ライブを、現時点最高のシステム(5.6MHz DSDで8トラック!しかもモバイルのシステム)で、しっかりアーカイビングしておくべきだった。
リーダーの佐藤さんの弁を借りれば、「僕らのしぜんの冒険」というグループとは、「打楽器が音の基礎部分を受け持ち、そのパーツの上に他の楽器が積み重なって行く、 従来のポップスのやり方ではなく、お互いが対等な位置関係を持って、会話のように音を創っていくという方法を基本にしています。必然的に音楽の中での打楽器のバランス(音量)も、大きくなっています。そして同時に、ポップミュージックの張りと艶を持ちながら、柔らかくダイナミックスのある音楽を創って行きたいと思っています。柔らかく、深みのある音。ダイナミックスのある音楽。空気に波紋が見えるような、とろみのある音の中にある、感情、感覚のスピード感。 あとは、少しいたずら心です。」とのこと。その通りです。(オノ セイゲン)
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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