# 917(アーカイヴ篇)
『MIZUHO & タイガー大越/Dear DUKE』
text by 伊藤八十八、ラズウェル・ラッド、スタンリー・カウエル
House Of Jazz HOJ120401 2,800円 |
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MIZUHO (vo)
Tiger Okoshi (tp/flgh)
Reo Genovese (piano/koto)
Randy Runyon (g)
Justin Purtill (b)
James Williams (ds)
1. It don't mean a thing
2. Prelude to a kiss
3. In a sentimental mood
4. Caravan
5. Take the A train~don't get around much anymore
6. Mood Indigo
7. Satin doll
8. In a mellow tone
9. A Flat Minor
Arranged & produced by Tiger Okoshi
Recorded at PBS Westwood, MA, May 24~27, 2011
素晴らしい歌唱力に驚いているが...
MIZUHOさんの存在は知りませんでしたが、大変素晴らしい歌唱力に驚いています。
すくなくとも、今、巷でJazz Singer と言われている人たちよりもはるかに実力があると思います。
しかし、素直で美しすぎるヴォイスが優等生に仕立てて、ジャズらしさをスポイルしているようにも感じました。
また、タイガー大越さんのアレンジが色濃く出ていて、タイガーさんのアルバムにヴォーカリストとして参加しているようにも受けと取れました。(伊藤八十八/ジャズ・プロデユーサー)
Inspiring! to hear such gifted new (to me) artists (MIZUHO and Tiger Okoshi) interpreting so imaginatively and accurately the music of the great
Duke Ellington. (Roswell Rudd/Trombonist)
とても刺激を受けた!
これほど才能のある(私にとって)新しいアーチスト(MIZUHOとタイガー大越)がかの偉大なるデューク・エリントンの音楽を大変な創造力と正確さを持って解釈しているのを聴いてとても刺激を受けました!(ラズウェル・ラッド/トロンボーン奏者、NY市在住)
I enjoyed the CD, Dear DUKE and listened to it several times on different sound systems.
Overall, it is a clever and creative adaptation of Ellington's songs that will hold the listener's attention. The arrangements are very well done, leaning toward a smooth jazz approach, rather than straight ahead, but more interesting than most smooth jazz that I have heard.
Solos were all decent and ok but not spectacular. Tiger seems a bit restrained and so does the vocalist Mizuho. But she is always in tune and has a recognizable style.
The one thing that bothered me was the processing of the sound. It makes Mizuho and Tiger sound "cloudy," not vibrant and full in an acoustic way.
Nevertheless, every song was well played, rhythm had buoyancy, and was worth listening to. I will want to listen again to this CD.
Congrats to Tiger and Mizuho!
Best, (Stanley Cowell/Pianist)
もう一度聴きたくなるだろう
『Dear DUKE』を楽しんで聴いた。再生装置を変えて何度か繰り返し聴いた。
全体として、リスナーの注意を最後まで逸らさない考え抜かれたアイディアと創造性を持ってエリントンの曲に新しい意匠が施されている。編曲がとても良くできていて、ストレート・アヘッドというよりはスムース・ジャズ的傾向があるが、僕が今まで耳にしたスムース・ジャズ以上に興味を持った。ソロはどれも素晴らしく、問題はないのだが、とびきり上等というわけではない。タイガーがやや窮屈そうで、ヴォーカルのMIZUHOにも同じ印象を持った。但し、MIZUHOのピッチは良く、それと分かるスタイルを持っている。
気になったのはサウンドの処理の仕方だった。MIZUHOとタイガーの音が“曇って”いて新鮮味を欠いており、アコースティック的に豊かとは言えない点だ。
とはいえ、どの曲も演奏の出来は良く、リズムも浮遊感に冨み、傾聴に値する内容である。このCDをもう一度聴きたくなるだろう。
おめでとう、タイガーとMIZUHO!(スタンリー・カウエル/ラトガース大学教授、メリーランド州マルボロ市在住)
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
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#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
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#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
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#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
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#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
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#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
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