# 023
RE:Seoul ECM
ECM2365
text by 稲岡邦弥
1.2.
Gary Burton Quartet(ECM1040)*
3.4.
Ralph Towner-John Abercrombie(ECM1207)*
5.
Keith Jarrett(ECM1070)
6.7.
Sam Rivers(ECM1162)*
8.9.
Miroslav Vitous Group(ECM1185)*
10.
Yeahwon Shin(ECM2337)
11.
Norma Winstone(ECM2333)
*Previously unreleased on CD
8月31日からソウルのAra Art Centerで開催されているECM展「ECM-Think of your ears as eyes」で販促用に配付されているコンピレーション。ミュンヘンのECM本社に在庫がなく、取材に出掛けた熱心なECMウォッチャー神野秀雄氏に託して入手した。ゲイリー・バートンから始まって、サム・リヴァース、ミロスラフ・ヴィトウスとむくつけき男の子(おのこ)に続いてかよわきYeahwon Shin(イェーヲン・シン)が登場、どうなることかと手に汗握るが、最後をノーマ姐が締めて胸を撫で下ろす。
このコンピレーションは、レーベルの総師マンフレート・アイヒャーが自ら編んだものだが、イェーヲンのプロデューサーにクレジットされているのは、Sun Chung(サン・チョン)。韓国出身(アメリカ国籍)の名指揮者、ピアニストとして日本でも人気のチョン・ミョンフンの子息である。サンは自らレーベルを設立すべく模索していたが(NY在のピアニスト菊地雅章もアプローチを受け、いくつかのプロジェクトが提案された事実あり)、結局、ECM本社に入社、アイヒャーの跡を継ぐべくプロデューサー業に邁進している。ソウルで開催中のECM展は、いわばECMとチョン家の絆を象徴するもので、ECM展のオープニングを飾った「ECMミュージック・フェスティバル」の最大の呼び物は、マエストロ・チョン・ミョンフン指揮するソウル・フィルハーモニック・オーケストラとECMニュー・シリーズを代表するふたりのアーチスト、アンドラーシュ・シフとハインツ・ホリガーの協演であった。ミョンフンには姉でヴァイオリニストのチョン・キョンファとチェリストのチョン・ミョンファがおり、かつて「チョン・トリオ」として活躍していたことがある。巷間、最近カムバックしたヴァイオリンのキョンファのECMデビューが噂されていたが、アイヒャーとミョンフンが同席したソウルでの記者会見で、今年末にもミョンフンのピアノ・アルバムのECMからのリリースが発表された。ミョンフンはチャイコフスキー・コンクールにも入賞した実績があり、ピアニストとしても高く評価されている。
なお、ECMのカタログには韓国の打楽器アンサンブル「サムルノリ」のアルバム『Then Comes the White Tiger』(ECM1499/1993年)があり、現代音楽の優れた作曲家ユン・イサン(尹伊桑)の作品を収めたアルバムも数種ある。(稲岡邦弥)
* は未CD 化のアルバムからのトラックで稀少価値あり。
関連リンク;
http://www.jazztokyo.com/column/hayashi/068.html
http://www.jazztokyo.com/live_report/report562.html
http://www.jazztokyo.com/column/editrial02/v46_index.html
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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