# 030
De l’usage du sextoy en temps de crise (BO)〜
Soundtrack by Yann Pittard, performed by Maki Nakano, Or Solomon, Leila Martial...
text by 稲岡邦弥
opjp-cdep-1010
CD + EP 7” 45 rpm
2013年製作映画「危機に瀕した時、セックストーイをいかに使うか」
オリジナル・サウンドトラック
http://openmusic.kyweb.fr/openmusic/records.html
映画の紹介文:
Eric Pittard(エリック・ピタール)
ある日、白血病と告げられた男の仕事は、ドキュメンタリー映画監督。医師は彼に今までどんな場所で撮影をしてきたか尋ねる。
骨髄移植の手術を終えるも、抗がん剤による、記憶力、そして男性機能の低下で気が塞いでいる中、家で見つけたものは、恋人が使っているセックストーイと、過去に撮った古いフィルム。変わらぬ人間の営み、愛おしい人間の営みを、白黒映像で綴る。
CDマーケットの退潮が激しい。アメリカやイギリスではメガストアが姿を消し、マニアックな小売店とネット通販が主流になった。それにDD(配信)。DDはハイレゾが人気になりつつあるようで、ハードも充実してきた。一方で、アナログ・ディスク(LP)復活の声も聞く。サウンド・クオリティの高さをセールスポイントにCDを売ってきた友人のロスのインディ、来年を期して重量盤ディスク(180g)にスイッチするという。重量盤専用の金型製作のコストをシェアしないかと打診してきた。LPを1枚1枚ハンドメイドでプレスしていくという。レコード会社に転職した70年代の初期、日本のプレス会社でマニュアル・プレスを見たことがある。時代は40年前に遡るのか。録音エンジニアでもあるその友人がプレスに立ち会うから信用しろという。たしかに魅力はあるが、送料はどうなる。重量盤だ。レギュラー盤より1枚あたり5、60gは重くなる。加えて円安。リスクが無いわけではない。
仲野麻紀さん(サックスと打楽器、ヴォーカル)とヤン・ピタール (ウード+ギター) のKy(キィ)のライヴ会場で2点のCDを購入した。1点がこのCD+EP盤だった。これは1種のノヴェルティだろうか? あるいは、フランスではままあるフォーマットなのだろうか。何れにしてもデジタルCDとアナログEPがひとつのパッケージになった初めて見るユニークな商品ではある。
僕が出かけた日は、この映画(ヤンの父親のドキュメンタリー的作品)の上映はなかったが、<セックストーイのテーマ>は仲野さんのヴォーカルとアルトサックス、ヤンの(たしか)ギターで演奏された。ヤンの作詞・作曲ということだが、とても印象に残る演奏だった。サントラではこのテーマがいろいろ形を変えて登場する。映画のテーマは重いのに音楽はいかにもフランス製らしく軽妙洒脱。1曲、ヤンのウードの弾き語りがある。これは堪える。おそらく、父親に対するレクイエムだろう、か。(稲岡邦弥)
* http://cinema-amigo.com/movie/000388.html
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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