●2009年度ジャズ・ディスク大賞発表

スイング・ジャーナル社主催の第43回(2009年度)ジャズ・ディスク大賞が発表になった。「金賞」は上原ひろみとエディ・ヒギンスの同時受賞で「伝統と変革というジャズにとって重要な姿勢を象徴している2作品」。主な受賞作品は以下の通り;

第43回(2009年度)ジャズ・ディスク大賞

「金賞」『上原ひろみ/プレイス・トゥ・ビー』(Universal International)
   『エディ・ヒギンス/ポートレート・オブ・ラヴ』(Venus)
「銀賞」『マンハッタン・ジャズ・クインテット/25〜アート・ブレイキー・トリビュート』(Birds Records)
「日本ジャズ賞」『佐藤允彦〜渡辺貞夫〜日野皓正〜峰厚介〜山下洋輔/マイ・         ワンダフル・ライフ〜富樫雅彦バラード・コレクション』(Ratspack Record)
「ボーカル賞」(海外部門)
    『ニッキ・パロット/フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』(Venus)
「ボーカル賞」(国内部門)
    『平賀マリカ/シングス・ワンス・モア〜ディア・カーペンターズ』 (BounDEE)
「ニュースター賞」
    『片倉真由子/インスピレーション』(PonyCanyon/M&I)

また、「過去1年間を通して、我が国ジャズ界の発展に最も貢献した人」に贈られる「南里文雄賞」にはベーシストの鈴木良雄が選出された。鈴木良雄は1946年長野県の生まれ。早稲田大学在学中はピアニストとして「モダンジャズ研究会」に所属していたが、プロ・デビュー後ベースに転向した。73年から12年間はニューヨークに在住、アメリカのトップ・ジャズ・ミュージシャンと共演。2009年は「音楽生活40周年記念」アルバム『マイ・ディア・ピアニスト』(55 Records/One)を発表、来たる2月8日には紀尾井ホールで記念コンサートが予定されている。

「南里文雄賞」にはベーシストの鈴木良雄が選出

第35回(2009年度)「南里文雄賞」受賞者 鈴木良雄(ベース)

なお、同賞の詳細は1月20日発売の「スイング・ジャーナル」2月号に掲載される。

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●akiko with ブッゲ・ヴェッセルトフト

ジャズ・ヴォーカリスト akikoとレーベル「Jazzland」を主宰するノルウェーのプロデューサー/キーボード奏者ブッゲ・ヴェッセルトフトのコラボレーションが進行している。かねてからブッゲの音楽を愛聴していたakikoが昨夏オスロへ飛び、市内のプライベート・スタジオ「ブッゲズ・ルーム」でブッゲのピアノとフェンダーローズとのデュオで制作したアルバム『WORDS』(VERVE UCCJ-2079)の2009年12月発売に続いて、今年1月20日にはakikoが編んだブッゲのコンピレーション『SOUNDS - DESIGNED IN NORWAY COMPILED BY AKIKO』(UNIVERSAL UCCU-1253)が発売された。そしてこの『SOUNDS』でもakiko作曲の<故郷(ふるさと)>を共演したふたりは、現在、アルバム発売記念ツアーを敢行中である。
 
アルバム発売記念ツアー
akiko with ブッゲ・ヴェッセルトフト
2010年1月21日(木) 名古屋ブルーノート(了)
2010年1月23日(土) ビルボードライブ大阪 (了)
2010年1月25日(月)・26日(火) ビルボードライブ東京 (問)03-3405-1133

なお、akikoは2001年にユニバーサル・ジャズと契約、名門レーベル"ヴァーヴ"初の日本人女性シンガーとして、現在までに13枚のアルバムをリリース。クラブ系と交わりながら独自の世界を展開、今や、楽曲のみならず、アートワークやファッションでも話題を呼び、トータル・アーチストとして躍進中である。

Jazzland

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●Steve Sacks+鬼武みゆき“Little Journey for Two”

ライヴにレコーディングに大活躍のリード奏者スティーヴ・サックスがピアノと作曲の鬼武みゆきとデュオ“Little Journey for Two”を結成、活動を開始した。小野リサとの数々の共演でも知られる通りスティーヴはブラジル音楽に精通しており、二人でブラジル、アルゼンチン、クラシックをベースにしたオリジナルを演奏する。なお、ライヴハウスでは、その場でもらったキーワードをテーマに作曲した演奏を聴く楽しみもあるという。グランド・ピアノを使ったデビュー・ライヴは池袋の“Apple Jump”で。
"Little Journey for Two" (二人の小さな旅)
Steve Sacks (soprano sax, flutes) & 鬼武みゆき(piano)
www.stevesacks.com
www.onitake.com
1月29日(金)20:00と21:30より2ステージ
チャージ ¥2,800 & 1 drink

“Apple Jump” http://applejump.net/
3-33-17西池袋、西池袋サンライト・マンションB/1F
池袋駅C3出口より徒歩2分
Tel. (03) 5950-0689

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●田村夏樹・藤井郷子が4CDを一挙リリース

内外で積極的な活動を展開している田村夏樹(tp)と藤井郷子(p)のコンビが1月23日に4枚のCDを一挙にリリースする。3枚は主宰するLibra Records(発売 BOMBA Records (03-5484-0688) からで、藤井・田村の新しいバンド First Meetingの『Cut The Rope』、田村率いる無国籍アコースティック・カルテット
Gato Libre の4作目『Shiro』、結成12年目を迎えるSatoko Fujii OrchestraTokyoの4作目『ザコパネ』。定価は税込各2,500円。4枚目は藤井・田村のカルテット ma-doの新作『Desert Ship』で国内盤(ガッツ・プロダクション)と輸入盤(NOT TWO Records)の同時発売。なお、田村・藤井は去る1月9日、新宿PitInnに満員のファンを集めて、4バンドによるライヴ演奏を披露した。

田村夏樹(tp)と藤井郷子(p)のコンビが1月23日に4枚のCDを一挙にリリース

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●パット・メセニーの新作『オーケストリオン』発売

1月27日に発売されるパット・メセニーgの新作は『オーケストリオン』(Nonesuch/ワーナーミュージック)。プレス・リリースによると、「オーケストリオン」とは、“19世紀末から20世紀初頭に実在した、オーケストラの複数の楽器を同時に演奏させることができる大掛かりな機械のこと”で、メセニーは“このコンセプトを現代の最新技術に当てはめ”て新作を制作した。ジャケットにあるとおり、メセニーは“たくさんのアコースティック楽器によるアンサンブルを組み、ピアノ数台、ドラムキット、マリンバ、ヴィヴラフォン、ギター・ボット、パーカッション多数、念入りにチューニングされた何十本もの空き瓶まで使用し同時演奏”させたという。アルバムに付された長文のパット自身の解説から引用すると、“「オーケストロニクス」という言葉を使って僕が説明するこのメソードは、アコースティック楽器およびアコーストエレクトリック(音響電気)楽器を、さまざまな機械による操作によってソレノイドや空気力学を用いて演奏し、アンサンブル的な音楽を作り出すというもの”ということになる。パットが少年の頃からの夢を実現した新作をまとめると“アコースティック・サウンドの層の上に、インプロの要素として、自分のいつものエレクトリック・ギターを重ねた”ということになる。『パット・メセニー/オーケストリオン』(WPCR-13761)は1月27日発売で税込2,680円。

オーケストリオン

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●辛島文雄とボストン・ピアノ+ピアノブースター

春のツアーを敢行中のジャズ・ピアニスト辛島文雄が横浜・関内の弁天スタジオに納入されたボストン・ピアノGP178EにピアノブースターUベースを履かせてこけら落としの演奏を行なう。
1月29日(金)関内・弁天スタジオ
新春特別企画 ジャズピアノコンサート 
ニューピアノ 「ボストン・GP178PE」とニュータイプのピアノブースター「Uベース」との出会いによる新鮮な響き
出演:辛島文雄(pf)
開場:19:00 開演:19:30 問合せ :045-662-8273
「ボストン・ピアノ」はよく知られているようにスタインウェイ&サンズ社のセカンド・ブランド。すべて手作りのため台数も少なく高価なSteinwayをカバーするため、木製アクションを使う等Steinwayの設計に基づいてカワイでOEM製造されているミドルクラスのピアノ。ただし、豊かな音量と明るい響きはスタインウェイ譲りといわれ、欧米では人気が高い。Uベースは各地のホールやライヴハウスを巡演する辛島が携行しているピアノの脚に履かせる特注の備品。条件によっては相当な効果を発揮することがあるという。29日は新製品のボストン・ピアノに特注のUベースを履かせておけら落としを行なう。
なお、ツアーの打ち上げは、昨年アルバム『Here We Are』をリリースした池田篤asの発売記念ライヴとなる。
池田 篤CD 『HERE WE ARE』発売記念ライブ
3月10日(水)横浜・モーション ブルー ヨコハマ
開場:17:00 開演:18:30 問合せ :045-226-1919
池田 篤(sax)岡崎好朗(tp)辛島文雄(pf)島田 剛(b)高橋 徹(ds)
*CDレビュー:
http://www.jazztokyo.com/motizuki/v19/v19.html

春のツアーを敢行中のジャズ・ピアニスト辛島文雄

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JAZZ TOKYO
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FIVE by FIVE 注目の新譜


NEW1.31 '16

追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)

オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美

ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

INTERVIEW
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義

CONCERT/LIVE REPORT
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄


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