# 092
須藤伸義/Nobu Stowe pianist/composer/journalist(後編)
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Interview “Nobu Stowe:Beyond Free” by Glenn Astarita |
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♪ 「トータル・インプロヴィゼーション」をライヴで演奏 |
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AAJ:Konnexレーベルからリリースした最初のリーダー/コ・リーダー・アルバムの『ブルックリン・モーメンツ』(2006)と『ニューヨーク・モーメンツ』(2007)についていきさつを話してもらえますか。 |
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須藤:シカゴに移住してからリー・ペンブルトンに出会いました。リーは、ノイズ・ミュージック系とミュージック・コンクレート出身のいわゆる“サウンド・スカルプター”といわれる音楽家です。リーはカリフォルニアに移る前に僕のフュージョン・プロジェクトに参加してくれたのですが、その後も連絡を取り合い、いつも一緒に何かをやりたいと思っている仲なんです。『ブルックリン・モーメンツ』と『ニューヨーク・モーメンツ』を完成してからは、純粋な即興演奏への内省的なアプローチをさらに追求したいと念願しました。この点についての僕のインスピレーションの源泉は、ジミー・ジュフリーとリー・コニッツ、ポール・ブレイによる「室内楽的フリー音楽」にあります。リーが提供する音響キャンバスに室内楽的フリーの手法で「トータル・インプロヴィゼーション」が実現できれば素晴らしいだろうなと思いました。 |
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AAJ:あなたとペリー・ロビンソンは、2007年にICTUSレーベルからリリースされたアンドレア・チェンタッツォのアルバム『The Soul in The Mist』に参加していますね。この録音のいきさつは? |
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AAJ:新作の『Confusion Bleue』(Soul Note, 2010)がリリースされましたね。このアルバムではまた新しい志向を追求しています。このアルバムでの即興演奏では、あなたの音楽の刻印ともいうべき美しいメロディ、構造上の統一性、万華鏡的変化を聴くことができますが、同時に、例をみないほどのフリーの要素と強力なエネルギーの集中の一体化も見られます。基本的なアイディアはどういうものだったのですか。 |
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<Pochi>という僕のオリジナル作品がアルバム『An die Musik』に収録されていますが、この曲は“ポチ”という僕の飼い猫に捧げたものです。僕はこの猫をバークレーに住んでいた頃の古いアパートの前で見付け、シカゴを経て、ボルチモアまで連れてきたのです。僕は自分の作品の中でもこの曲を気に入っており、ポチが死ぬ前にこの曲を正式にリリースできたことを幸せに思っています。ポチは、2008年9月2日、17才で癌のために亡くなりましたが、アルバム『An die Musik』のリリース3ヶ月後のことでした。この曲はそもそも伝説的なプロデューサー、ジョヴァンニ・ボナンドリーニが高く評価していた僕のピアノ・トリオのために書いたものです。『An die Musik』に収録した演奏は簡略化したヴァージョンです。近々、この演奏を完全な形でリリースしたいと願っています。 |
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追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
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#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
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JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
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#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
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#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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