#  262

鈴木勲+スガダイロー DUO
2010年4月21日 @白楽・Bitches Brew
photo & text by Kenny INAOKA

連載フォト・エッセイを休載中の杉田誠一氏を氏の経営するジャズ・バーBitches Brewに訪ねた。病状は一進一退だという。他人の病状を公表すべきでないことは承知しているが、何人かの読者から問合せがあった。連載は近々再開したいという。生活のリズムを取り戻したいし、単行本化の計画も気になる。連載の人選などを話していると、ドアが開いて、「オハヨー」と小ぶりのベースを抱えて顔を出したのはベテラン・ベーシストの鈴木勲http://www.jazztokyo.com/sugita-photo/vol19.htmlである。オマスズさん(鈴木勲のニックネーム)とは一度だけ仕事をしたことがある。30数年前にもなるだろうか。日野皓正tp、辛島文雄p、ジョージ大塚dsのカルテット。ミュージシャンから持ち込まれた企画だったが、録音を知った他社からクレームがついておクラ入りとなったまま。オマさん、見事な銀髪がまばゆいほどだ。アンプの調整をしているうちに黒装束のピアニストがヌッと現れた。そうか、今日はスガダイローとのデュオだ!
オマさんがいきなりランニング・ベースで走り出す。すかさず付けるダイロー。時折りメロディの断片を繰り出すオマさん。返すダイロー。inになったりoutになったりめまぐるしい展開。ダイローから<ノー・グレーター・ラヴ>が。そうか、パリの「サークル」(ECM)だ。チックとホランドの鍔迫り合いを思い出す。どんなに速いパッセージを弾いても粒立ちの乱れないダイローのピアノ。見事にバウンスするオマさんのベース。「<スマイル>をフリーで行くぞ」。首をかしげるダイロー。チャップリンの「モダン・タイムス」だから30年代の作品だ。ダイローは今30代ではなかったか。テーマを聴いてうなづきソロを展開していく。素晴らしいバラードを聴いた。「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ」。恋人同士のようにたっぷり歌い合うふたり。ピアノの絃のグリッサンドでオブリガートを付けた。
最後はダイローが仕掛けた。アップテンポの<ハウ・ハイ・ザ・ムーン>。誰もがあのベルリンのエラ・フィッツジェラルドを思い出すだろう。スキャットでぐんぐん飛ばすエラ。
ダイローもぐんぐん飛ばす。涼しい顔で追うオマさん。怪物だぜこのオヤジは。1936年生まれ!まさしく鈴木道場。小熊を千尋の谷に突き落とさんと非情に徹する親熊。こうして鍛えられた纐纈雅代 (こうけつまさよ)asとスガダイロー。鍛えられる川上さとみp。ふたりの再戦は、5月19日@白楽・Bitches Brew。今週は、reedsの古谷暢康(31)とpianoのスガダイロー(36)を堪能した。共に、「渋さ知らズ」のOBだという。



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FIVE by FIVE 注目の新譜


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追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)

オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美

ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

INTERVIEW
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義

CONCERT/LIVE REPORT
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄


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