Live Report#569

レジデンシー・リポート
2013年8月20日〜25日 ザ・ストーン、NYC
Reported by 藤井郷子 Satoko Fujii
Photos by
 ピーター・ガヌシュキン (8/21 1st set, 8/24)
 Peter Gannushkin@DOWNTOWNMUSIC.NET"
 http://downtownmusic.net/
 ケヴィン・ライリー (8/20, 8/21 2nd set, 8/22, 8/24, 8/25)
 Kevin Reilly

        

ジョン・ゾーンから2013年8月20日から25日のストーンでのレジデンシーの話をもらったのは、1年半以上前だった。仕事の早いジョンとのやりとりで、話はすぐに決まったが、なるべく多くのユニットでのラインアップと思ったので、ラインアップを決定するのはかなり苦労した。ニューヨーク在住の共演ミュージシャンの多くがその時期ヨーロッパにツアー中だったりして、一時は多くのユニットを諦めたが、ジョンに励まされたお陰で初共演のミュージシャンも含め12組での公演を組む事ができた。
註:
1)ストーン、The Stone。ジョン・ゾーンがアーティスティック・ディレクターを務めるNYのイースト・ヴィレッジにあるアーチストのためのスペース。エクスペリメンタルとアヴァンガルドのために非営利で運営されている。経費の一切は音楽以外には費消されない。毎年、オンラインで流通する特別限定のCDがTzadik(ツァディック)レーベルからリリースされる。毎月、指名されたミュージシャンが自らプログラミングを組み、収益はすべて直接ミュージシャンに還元される。http://thestonenyc.com/
2)レジデンシー、residency。本来は医者や学者の研修制度(期間)を指すが、ここでは、芸術監督のジョン・ゾーンから指名された特定のミュージシャンが一定の期間、自らがキュレイターとなり出演もする公演のプログラムを編成、実施することをいう。

8月19日にベルリンからニューヨークに発つ。直行便で楽々、のはずだったので、ニューヨークでホテルにチェックインしてからすぐにマンハッタンでリハーサルというスケジュールを組んでいた。しかし、空の旅にトラブルはつきもの。ベルリンのテーゲル空港で滑走路に進んだ飛行機はなぜかUターン、ゲートに戻った。機長からのアナウンスでは向かい風のために燃料が足りないので再度給油するが、そのためのペーパーワークに手間がかかるので、しばらく待っていてほしいと。となりのアメリカ人のお姉ちゃんは「私が車で出かける時だって、出る前に燃料くらい確認するわよ」と。たしかに。それから、待つ事2時間。ドイツだからペーパーワークに時間がかかるのはわかる気もするが、待ったあげくに機長のアナウンスは「結局ペーパーは要らないし、ここで燃料を入れずにカナダのグースベイに寄り燃料を入れてからニューヨークに向かう」との事。となりのお姉ちゃんは随時iPhoneで確認していて、機内のアテンダントより情報が豊富。「ユナイテッド航空から今メールが入ってニューヨークの到着予定時間は、3時だって」とアテンダントにも教えている。カナダ・グースベイ寄港給油後、ニューアーク空港に到着したのは結局4時、入国したのは5時、リハ開始時刻の5時に間に合うわけはない。スタジオはペン・ステーションのすぐ近くなので、なんとか6時には行けそう。共演者のドラマー、デイヴィッド・ミラーとベーシスト、レネ・ハートにメールを入れ、スタジオに急ぐ。スーツケースを抱えてミッドタウンを走り6時前には到着。優秀な共演者とのリハは順調に済み、ようやくほっとする。今回のレジデンシーはその後にニューヨークでもう一本の仕事、その後シカゴ・ジャズフェスティバルでのシカゴのミュージシャンたちとのFujii Orchestra Chicagoでの公演、さらにその後は田村(夏樹)とフランス人トランペットのクリスチャン・プリュヴォとドラムのピーター・オリンズとでのバンド、KAZEでの北米ツアーと、ツアーは3部構成、3週間に及ぶ。一番気を使うのは体調管理だ。

藤井郷子 Stone Residency 8/20-8/25
http://thestonenyc.com/

8/20(火)
8:00pm
Duo 藤井郷子-piano トム・レイニー-drums
10:00pm
ブリガン・クラウス-sax 田村夏樹-trumpet ネルス・クライン-guitar 藤井郷子-piano マイケル・TA・トンプソン-drums

8/21(水)
8:00pm
藤井郷子-piano Trio with レネ・ハート-bass and デイヴィッド・ミラー-drums
10:00pm
Junk Box
田村夏樹-trumpet 藤井郷子-piano ジョン・ホーレンベック-drums

8/22(木)
8:00pm
Duo with イクエ・モリ-electronics
10:00pm
藤井 Quartet
田村夏樹-trumpet 藤井郷子-piano レネ・ハート-bass デイヴィッド・ミラー-drums

8/23(金)
8:00pm
Min-Yoh Ensemble
田村夏樹-trumpet カーティス・ハッセルブリング-trombone 藤井郷子-piano アンドレア・パーキンス-accordion
10:00pm
Kaze
田村夏樹-trumpet
クリスチャン・プリュヴォ - trumpet
藤井郷子-piano
ピーター・オリンズ- drums
& スティーブ・ダラチンスキー-poet

8/24(土)
8:00pm
藤井 Large Ensemble
アンドリュー・ダンジェロ-altosax, ピーター・カンキューラー-tenor, ジョッシュ・シントン-baritone-tuba
田村夏樹-trumpet, クリスチャン・プリュヴォ - trumpet, カーティス・ハッセルブリング-trombone
藤井郷子-piano
レネ・ハート-bass
デイヴィッド・ミラー-drums
ピーター・オリンズ-drums
10:00pm
Minamo
Duo with カーラ・キルステッド-violine

8/25(日)
8:00pm
Brass and Percussion Ensemble
フランク・ロンドン-trumpet ネート・ウーリー-trumpet 田村夏樹-trumpet クリスチャン・プリュヴォ-trumpet
藤井郷子-piano ピーター・オリンズ- drums
10:00pm
藤井郷子-piano Trio with レネ・ハート-bass and デイヴィッド・ミラー-drums

Day1: 8/20
1st set
私とドラムのトム・レイニーとのデュオ・セット。彼とはドイツのテナー、ゲバード・ウルマンの北ドイツ放送局NDRビッグバンドの仕事で、私はアレンジャーとしてコラボレートした事はあるが、演奏で共演するのは初めて。以前からその繊細でいてスケールの大きなドラミングの大ファンで、ワクワクの共演。何も決めずに新鮮な「初めて」を楽しむインプロとした。私は、多くの素晴らしいドラマーと共演する機会に恵まれてきたが、彼とのセットは特記すべきエキサイティングなものだった。

2nd set
これまた、スペシャル・バンドの演奏。トランペットの田村夏樹、アルトのブリガン・クラウス、ギターのネルス・クライン、ドラムのマイケル・TA・トンプソンに私のクインテット。アルトのブリガンは私のニューヨーク・オーケストラで1996年から共演しているが、小編成での共演は初めて。ネルスは東京で田村のバンドFirst Meetingにゲストで入ってもらい共演した事があるが、ドラムのマイケルはネルスの紹介で、会うのも初めて。このセットのためには特別に田村の曲を編曲してもらった。田村の曲は限りなく自由でユーモアに満ちている。シリアスに走りすぎる時もある私の音楽にとって、田村のエッセンスは大きな助けだ。演奏者にもお客さんにも大喜びしてもらい、声も使いまくったセットとなった。

Day 2 :8/21
1st set
19日にリハーサルをした、ベースのレネとドラムのデイヴィッドとのピアノ・トリオ。東京で昨年から活動を始めたSatoko Fujii New Trioのニューヨーク・バージョン。レパートリーである私のオリジナルはややこしいものもあったが、不安は先日のリハで払拭済み。ラインアップが変われば、これだけ個性的なミュージシャンばかりなのだから、音楽も全く異なるものになる。作曲家の私がじつはそれを一番楽しんでいる。ピアノ・トリオとはいえ、それぞれが従来のスタイルではなく演奏するというコンセプトなので、各ミュージシャンの個性が存分に引き出される。思い切り弾きまくって、楽しかった。

2nd set
田村とドラムのジョン・ホーレンベックとのトリオ、Junk Boxは2枚のCDをリリースしている長命バンド。ジョンは彼のビッグバンドでグラミーにもノミネートされていて、コンポーザー、リーダーとして有名だが、ドラマーとしての彼もとにかくすごい。小物の使い方も見事。Junk boxは音楽が音符というクラシックな記譜法よりは、その音楽のムードを決めるような方法のほうがより音楽の方向性を決定づけられるという発想のもとに、私が名付けたcom-improというあらかじめディレクションを決定しているインプロヴィゼーションで演奏。言葉だったり、表だったり、グラフィックだったりする譜面での音楽は何を演奏するかは演奏者の自由だが、その方向性はあらかじめはっきりしている。ジョンはベルリンの大学で教えている事もあり、最近はヨーロッパでのこのバンドの演奏チャンスも増えたが、この日のJunk boxは間違いなくこのバンドでの今までのベストの演奏だった。

Day 3: 8/22
1st set
エレクトロニクスのイクエ・モリとの初共演。フェスティバルだったりクラブだったりではよくお会いしていたが、共演は初めて。昔から彼女の演奏のファンでニューヨーク在住時にはその音楽的なエレクトロニクスを何回も聴かせて頂いていた。限りなくアコースティックなピアノとエレクトロニクス、さすがのイクエさんはエレクトロニクスの無機的な要素を全く感じさせない。何も決めないインプロヴィゼーションでの初共演は、再共演をなんとか実現したいと思う熱いものになった。

2nd set
今回のレジデンシーのレネとデイヴィッドとのピアノ・トリオに田村を加えたワンホーン・カルテット。これまた、ややこしいオリジナルを私たちがニューヨークに到着した日のリハーサルのみで、見事に「音楽」にしてくれた。同じ楽曲でも全く違う音楽にできるという所が、インプロヴィゼーションをその音楽の主要な要素にしているジャズの面白いところ。どの曲も今までとは聴いた事も想像した事もないオリジナルな音楽となり、大満足な一夜を締めくくれた。演奏後にピアノのわりと低音の弦が切れている事に気がつく。2本のうちの一本で、それほど演奏に影響しないので、このままいけそう。

Day 4 :8/23
1st set
昨晩切った低音の弦はもうすでに張られていて、その対応の早さにびっくり。調律師がニューヨーク中探しまわって手配してくれたらしい。感謝。
Min-Yoh Ensembleは、私にとっては特別なプロジェクト。日本民謡のスピリットを日本民謡のスケールやリズム、楽器編成等の形だけに頼らずに表現したいと始めたバンドで、アイディアは持ち続けていたが、バンド結成までには時間がかかった。うまくいかなかったら、ものすごく安っぽい音楽になりそうだし、どんな楽器編成にするかも大きく悩んだからだ。じつは東京のピットインでの田村、早川岳晴と吉田達也とのSatoko Fujii Quartetをジョン・ゾーンが聴きに来てくれたときに、「民謡やったら面白いんじゃない?」と言われて、それが、踏み切るきっかけにもなった。その直後にカナダのヴィクトリアヴィルでのフェスティバルでオーガナイザーのミッシェルに新しいバンドでの出演という依頼をされ、その時に具体化した。結局、楽器編成よりもその音楽性という意味で、長い間共演していて絶対的に信頼をおくトロンボーンのカーティス・ハッセルブリングと、このバンドで初めて共演となったアコーディオンのアンドレア・パーキンス、そして私にとっては精神的にも音楽的にも常にバックボーンともなってくれる田村とのバンドになった。アンドレアはその音色とインプロで常に音楽を特別なものにする。CDは2枚リリースしているが、このバンドでの演奏はずいぶんと久しぶりで、本番前6時から会場でリハーサルをした。一旦音を出したら、不安はなくなった。久しぶりの共演を思い切り楽しむ事ができた。

2nd set
今回のストーンでのレジデンシー後のシカゴ・ジャズフェスティバルでもその後のツアーでも一緒のフランスのリールからのふたり、トランペットのクリスチャン・プリュヴォとドラムのピーター・オリンズ、それに田村との変則カルテット、KAZEの演奏。2枚目となる新譜をリリースしたばかりで、共演を重ねるたびにタイトで熱くなってきていて、これからどう展開するかも楽しみなユニット。前日夜にニューヨークに到着後、すぐにストーンに来てくれて、ほかのショーも楽しんでくれている。今回はこのユニットにクリスチャンがフランスで共演した事もあるニューヨーク在住の詩人のスティーブ・ダラチンスキーがゲストで入った。スティーブと奥さんのゆうこさんは、私たちがニューヨーク在住時代からのお友達。共演する機会はなかったが、沖至さんからお噂を伺っていたりして、この共演は楽しみだった。ただ、私は「言葉」がどうも苦手で正直なところ、どうなるのか心配もしていた。もちろん、白石かずこさんや三角みづ紀さんとの共演で、言葉が言葉を超えて届くという事も経験しているので、うまくいけばハプニングという事もわかっていた。いつものKAZEの演奏後、スティーブに入ってもらった一曲は、予想をはるかに超えるものだった。私たちやフランス組の英語力では、その詩の内容は理解できているとはとても言えないが、その分私たちは「音」として捉えられたのが結果的に躊躇のない演奏にする事を可能にできたのかもしれない。

Day5 :8/24
1st
昨日くらいから、友人や共演ミュージシャン、ストーンのスタッフに「疲れてない?大丈夫?」と声をかけられる。今回のレジデンシーだけではなく、タイトなスケジュールでのツアーの話をすると、疲労もせずにどうしてできるのかとよく驚かれる。ミュージシャンならわかると思うが、演奏する事はエネルギー消費ではなく、充電しているようなもので、演奏後は元気になる。もちろん、気が張っている事もあるかもしれない。
この最初のセットは、このレジデンシーのために組んだ11人編成のラージ・アンサンブル。前日、ギターのジョー・モリスから食中毒で参加できないという知らせが入り、昼間急いでギターなしのアレンジにする。私の長命ユニットのひとつ、Satoko Fujii Orchestra New Yorkでの演奏を考えていたが、多くのメンバーがニューヨークを留守にしていて断念。これを機会に以前から試したかった2ドラムにする。アルトのアンドリューとは旧友でニューヨークにいる頃は共演を重ねていたが、テナーのピーターとバリトンのジョッシュとは初共演。これにKAZEの4人とトロンボーンのカーティス、さらに今回トリオを組んでもらっているレネとデイヴィッドに入ってもらった10ピース・ユニット。今年1月にオーケストラで録音した1時間に及ぶような大曲を10ピースにアレンジし直したものを演奏。6時に会場でリハーサルをしてからの本番。一回のリハで音楽にするのには、経験からいくつかの秘訣がある。もちろん、まずは絶対的に信頼し合えるような音楽的価値観を共有できるメンバーをそろえる事が前提。その上で、作曲者でリーダーでもある私自身があらかじめかなりはっきりとしたイメージを持つ事。そして、これから演奏する内容に迷いや不安を持たない事。とは言え、大編成で初めて会うミュージシャンの前に立ち、という事は正直けっこうなプレッシャーだ。とくに日本で教育を受けた日本人女性にとっては、それ自体が大きな挑戦でもある。最初、ニューヨークでオーケストラを組んでレコーディングした後、自分自身がいかに緊張していたかというのをレコーディングの数日後に疲れがどっと出て知った。その後、何回もオーケストラを各地で組む事ができ、さすがに慣れてはいるものの、大編成での演奏は小編成のそれとは違い、はっきりした方向性を自分の中で持つという意味でもじつは自分自身との格闘でもある。この晩の演奏は、作曲者の私自身が感動してしまうようなものだった。奇跡のような晩だった。

2nd
最初の大編成とは打って変わって、バイオリンのカーラ・キルステットとのデュオ・ユニットMinamoのセット。このユニット結成は、サンフランシスコでのRovaサキソフォン・カルテットとのプロジェクトをきっかけにしている。Rovaのラリー・オックスがRovaの大編成コンサートでこのデュオのセットを組んでくれた。カーラとは会った事もなかったけれど、事前に送ってくれた音を聴いてすぐにうまくいくと判っていた。初演から今まですべてインプロヴィゼーションで演奏しているユニット。ふたりともとりとめのないインプロヴィゼーションというのはいやで曲にしてしまう傾向があり、結果、とてもインプロヴィゼーションとは思えないような楽曲に仕上げてしまう。サンフランシスコでの初演のあと、オーストリア、ウェールスのフェスティバルで共演。聴いていた、サンディエゴのボニーが彼女のレーベルからリリースしたいと申し出てくれて、サンフランシスコとウェールスのコンサートはデビューCDともなった。さらに気があった私たちは、カナダのバンクーバーやニュージャージーでも共演を重ね、ジョン(ゾーン)のレーベルTzadikからもバンクーバーのコンサートとスタジオ録音の2枚組がリリースされた。昨年、マサチューセッツで共演したが、私たちはいつも始まるまで、「どうなるんだろうね…」なんて話しながら演奏する。演奏を始めるとどこか響き合うものがあり、親友との夜中の会話のように、話は弾み、自分でも意識していなかった自分の音が出てくる。この晩はこのセットもまるでマジックのようだった。

Day 6 :8/25
1st
ついにレジデンシー最終日。今まで大満足、大成功で進んで来て、もう気分は最上!このセットはKAZEのコンセプト延長バージョン。4人の希有なトランペットにドラムとピアノ、ピアノをパーカッションと捉えて、ブラス&パーカッション・アンサンブルと名付けた。トランペットは今回初めて共演するネート・ウーリーも含めて、皆楽器の音を超えたエクステンデッド・テクニックという意味でも傑出した4人。インプロ、このために書き下ろした田村の新曲も含め、もう誰が何の音を出しているのか演奏している本人もわからないような共演。全員が表現しているのに、それが個々の声ではなくひとつの音楽になるという感覚は音楽家としては、最高に気持ち良い。

2nd
今回のレジデンシーでの最後のセットは、何回も参加してもらっているベースのレネとドラムのデイヴィッドとのピアノ・トリオ。2日目のトリオとは、プログラムも若干変えた。このレジデンシーでの初共演とはいえ、もう4回も共演してもらっているので、すでに仲間みたいな安心感で、6日間の連夜のライブを充実、余裕で締めくくる事ができた。

8月20日から25日までのニューヨーク、ストーンでのレジデンシーは、延べ36人の素晴らしい共演者とストーンを支えているボランティアと連夜のように聴きにいらして下さった聴き手の皆さんのお陰で無事にそして大成功に終える事ができた。翌日26日は1月に録音したニューヨーク・オケのミックス、27日にはドイツとスペインからちょうどニューヨークに来ていたダンスのMizukiさんとパーカッションのファイン、それに田村との4人のユニットDosDosで、クラブ「スペクトラム」で公演。
28日から31日まではシカゴでシカゴのミュージシャンとツアー中のカルテットKAZEとの2ドラム12ピースの編成でのスペシャル・バンド、Satoko Fujii Orchestra Chicagoで、シカゴ・ジャズフェスティバルで演奏。これまた、私にとっては感動の出来!
9月1日から8日までは田村、クリスチャン・プリュヴォ、ピーター・オリンズでのバンド、KAZEでメイン州ポートランド、ボストン、オークランド、カナダ・グエルフ・ジャズ・フェスティバル、モントリオールで新譜『Tornado』リリース、北米デビュー・ツアーを大絶賛で行う事ができた。
じつは9月4日にオークランドのホテルの部屋の段差で転倒し、左足をひどく捻挫してしまい、その後の移動は空港で車いすをお願いするというおまけつきのツアーになったが、そんな事はひとつも苦にならない程、音楽家として大満足の本当に幸せなツアーを行う事ができた。ツアー中たくさんの方々に助けて頂き、心から感謝しています。

http://www.satokofujii.com/
http://www.natsukitamura.com/
http://www.librarecords.com/index_j.html
http://www.tzadik.com/

藤井郷子 on Tzadik

Yoshida/Fujii :
EransE
Satoko Fujii :
Kitsune-bi
Minamo :
Kuroi Kawa~Black River

藤井郷子(ふじい・さとこ)
1958年、東京生まれ。ピアニスト、コンポーザー、バンドリーダー。
1986年、バークリー音楽院(ボストン)卒業。1996年、ニューイングランド音楽院大学院(ボストン)卒業。NY滞在を経て97年秋帰国。夫のトランペッター田村夏樹と共に東京を拠点に世界各国で活動を展開、現在はベルリンにも拠点を持つ。ソロからオーケストラまでリーダー、コリーダーを含め、すでに60枚以上のCDをリリース。

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FIVE by FIVE 注目の新譜


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追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
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今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
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#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

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