Live Report #633 |
“Umbria Jazz”winter #21 |
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最も大きく感じたことは、「なんともいい気分ですよ、是非 行ってみてください」ということです。ですから、コンサート評的なことは一切書きません。たかが私ごときちっぽけな独りが聴いて感じたというだけのことですから、いい気分が味わえたという自分の思い出の中にしまっておきます。それだけに、お勧めすることとしては「行ってみてください」ですから、このあとは、行こうと思ってくださった方々のために旅の手引きとなっていただけるものになるか挑んでみます。
ローマ、フィウミチーノ空港(Fiumicino Aeroporto)からスタートでいいですか。
空港から国鉄で行くのには一度乗り換えが必要です。空港とローマを繋ぐレオナルド・エクスプレス(Leonardo Express)という列車が30分間隔でありますので、それでローマ・テルミニ駅(Roma Termini)に向かってください。ひと駅です。約30分です。空港駅での切符購入では、レオナルド・エクスプレス使用でオルビエトまでみたいなことを言ってみてください。たぶん、一番直ぐのレオナルド・エクスプレスに乗った場合にテルミニで乗り継ぎのいい列車の切符を用意してくれると思います。テルミニ〜オルビエト間は急行だったり鈍行だったりすると思います。テルミニでのオルビエト方面行きのホームはその都度変わる可能性がありますのでレオナルド・エクスプレスが着いたテルミニ駅のホームにある案内ボックスで聞いて確認してください。オルビエトまでは列車によって1時間から1時間半ぐらいです。車内放送はないでしょうから駅毎にホームの駅名を読み取っていてください。
実はローマの街なかに入って行かずに乗り換えて行く方法もあるのですが、その乗り換え駅では表示がほとんどなく、駅員さんが全くいないので、とても厄介ですから、一番旅行者対応になっているレオナルド・エクスプレス使用でテルミニ乗り換えをお勧めします。
さて、オルビエト(Orvieto)到着ですね。
駅を降りると目の前にフニコラーレ(ケーブルカー)の駅が見えます。フニコラーレ(Funicolare)は1ユーロちょいです。3分で到着です。運行時間が7:20〜20:30(休日8:00〜)で、それ以外は駅前から街なか行きバスがありますが、高台の街オルビエトへは明るいうちにフニコラーレで入りたいですね。気分が高まります。街なかのホテルへは少し頑張ればフニコラーレの駅から全部歩いて行けます。石畳の坂が多いですが、長旅の最後を徒歩でシメるのはいいもんですよ。空港からオルビエトまでの移動にもたっぷり時間を用意して、しかもオルビエトに明るいうちに着くタイム・スケジュールをお勧めします。
ここで、ホテルに関してのことを。
先ずは、この期間はやはりどこも早くから埋まってしまうようです。と言って、どのくらい前に予約したらいいかというのは何ともお答えしようがありません。ただ最近はブッキング・サイトがとても便利で、みな埋まってしまっている状態になってからでも毎日ブッキング・サイトを覗きに行っているとポロリと出てきたキャンセルを拾いあてることができたりします。地図を見ると、高台という感じは読み取れませんが、道路の固まり具合でまさにクシャッと纏まった街だというのが分かります。その纏まった枠の中に入っているホテルでしたら、どの会場にも容易く行けます。治安も含めて深夜にホテルに戻るのも全く問題ありません。(もちろん日本よりは注意するようにというのは当然ですけど)
お勧めは断然“La Magnolia”です。女性オーナーの気遣いがいろいろなところに表れています。ブッキング・サイトで確認して直接メールしてしまうのもいいと思います。
ホテルにチェックイン後、もし直ぐに観たい公演があるというのでなかったなら、先ずザックリと街をひと回りしてみませんか。1時間もあれば大筋街状況が掴めます。そして、オフィシャル会場の位置を地図上に落とします。そして、その時にも既にさりげなく生も鳴らしているレストランの前を通りかかるのかもしれません。
オフィシャル会場をお知らせします。
ジャズ三昧の日々であったとしても、午前中とか移動の時に街を十分楽しめますが、期間の前や後にちょっと日にちを用意するのもいいですよ。イタリアで最も綺麗な街という言われかたもしています。ただただのんびり歩き回るのも...。街の端っこに行くと一周どこからも綺麗な眺めです。 |
とは言うものの、ローマを飛び越えて田舎街に行くなんて人はそうそう居ないでしょうが、ジャズ好きにだけくれたスペシャルな旅だ!!、と、一度企ててみませんか。
というわけで、フニコラーレでオルビエトとお別れです。
ジャズに関わっている者として思ったことを、最後に、少しだけ。
ピアノとトランペット、サックスとドラムスといったデュオが、この編成だからといってアバンギャルドになり過ぎないということ、そして、普通にお客さんが集まるということ、羨ましく思いました。
PAが押し付けがましく鳴らすことはないことは当然として、石造りの建物の弊害をもろともせず、生音重視でのコントロールの中にその響までも巧みに利用しているということ、羨ましく思いました。
街ゆくパレード・ビッグバンドの生音が抜群にいいです。感じた要因は2つ、1つは石造りの街角が生み出す響でしょう。歩きながらの演奏なので定在波を生む間を与えずに行くんでしょうね。もう1つは、エレキ・ベースがブラス・アンサンブルに馴染まないことを感じますが、ここではスーザフォンですからアンサンブルが爽快です。質感の統一がここまで気持ちよくさせてくれるもんなのだ、と感動でした。
街中が鳴っているジャズ・イベントの場合、「街中が」とやるが故に「どこでも鳴っている」を実現させるためにアマチュアの起用も含めて全体にクウォリティを保つことに苦労する訳ですが、ところが、どこで鳴ってる音も上手いんです。いい音なんです。
さて、1年後の“Umbria Jazz” winter #22 は、2014年12月28日から2015年1月1日です。
http://magazine.umbriajazz.com/notizie/umbria-jazz-winter21-a-orvieto-dal-28-dicembre-201
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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