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ドゥルトゥルッ?

グリコのドロリッチ・カフェゼリーを毎日飲んでいる。CMも楽しい■
http://www.youtube.com/watch?v=d3ytC3a28HM。つうか、この発声、激しくキケンだ。ドゥルトゥルッ?かー、30ねんまえにタイムスリップしてガールフレンドに言わせたい。

時をこえること。大きくみずみずしく開いた花びらや、花びらの表面にあるうぶ毛は、生命を謳歌しているような気がする。初夏に跡見学園女子大学のお嬢さんたちがバスの中で鈴なりになっているのを見ても、春の景色を眺めるのどかな心境にしかならないのは、すでにわたしの子どもたちも春を謳歌しているようであり、対照的にわたしのからだは秋の気配、ひたすら待つ慈雨のような、「おまごさんが誕生しましたよ」、はじめて「じいたん」なんて言われたあかつきには。CDなんて聴いてられるか。

ご、しち、ご、しちしち。さんじゅういち文字。31にち。ご、しち、じゅうにかげつ、めぐる季節。

ひふみよいむなやこと。



<track 072>
For All We Know / Keith Jarrett, Charlie Haden from 『Jasmine』 (ECM2165) 2010

ヘイデンとジャレット、なんて言うと、ヘイデン76年最初のデュオ名盤『クロースネス』での「エレン・デヴィッド」9分10秒、美の結晶を真っ先に連想しますし、ジャレットのアメリカン・カルテットでの『残氓』や『心の瞳』の、儀式の開始を告げるヘイデンのつまびきベース、精神の死闘を・・・、どこまで彼らはガチでデュオしてるんだろう、なんて構えで聴いてしまうおいらなのだった。だから、なんだこのぬるい弾きかたは・・・、なんでこんなんで10分も弾いてんだよ、2曲目もかよ、吉祥寺カフェズミに車で行くことがあって駐車場代のサービスを得るためにロンロンに入っている新星堂で仕方なく国内盤で購入したジャスミン、ジャレットのことは誰も無視できないわけだが、これ聴きながら思い出したのは、ジャレットが慢性疲労症候群で療養中に自宅のスタジオで録ったピアノソロ『The Melody At Night, With You』、世界中の恋人たちのハートを潤した(なんだその形容は!)名盤であるが、当時渋谷メアリージェーンに顔を出したらマスターが「あんたのおやじさんがこれを聴いてジャレットもアイヒャーもやきがまわったもんだなと怒っていたよ」ときいて「そうですかー、でもこれは特別にいいですよー」と愛聴を表明していたこと、いまならおいらはこのジャスミンに対してこそやきがまわってんな!と言いたい、と、書こうと思ってから65にち、おれ、何度これ聴いているのだ?つい、聴いてしまう・・・。「ジャレットが渋谷毅のまねしてるみたい」とドキンちゃん、そう聴こえるか?できるわけないのに・・・。

07年初頭にヘイデンのドキュメンタリー映画『ランブリン・ボーイ』のインタビューに協力したジャレットはヘイデン夫妻を自宅に招きついでにスタジオで数日演奏してみたのだそうだ。3年ちかくテープは互いに保持され、ジャレットの選曲曲順案に、ヘイデンから電話がかかってきて「どうやってこれを導き出したんだい?」と言われた、とか。何も考えない瞬間にこの完璧な曲順が降りてきた、とか。はいはいわかりました。

おれはECMファンとしては例外的に性格が悪いので、こう想像してる。ヘイデンは金輪際ジャレットとは共演してなるものかと歩んだ30年であったが、そこはおのれの集大成伝記作品ランブリン・ボーイに参加させればとソロバンをはじいた、メセニーもふたつ返事だし、おれのアルバムでメセニーとジャレットの夢の共演なんかさせてもいいよなー、売れっぞ、ブギウギとかラグタイムとか弾かせてやろか!かかか、したっけ、ジャレットは無下に断わりやがってウチに来て弾けという、なんだかなーと思いながら付き合った、とりとめのない退屈な時間だったぜよ、3年もたって連絡してきてあいつまたひとりで盛り上がってやがる、曲順で曲名を読めば逃げたカミさんローズ・アンへのよりを戻してほしいというメッセージになっているだけだろ?はいはいあんたが大将、それでいいよ、で、ギャラはそれなりに・・・。

それにしても、曲順の魔術師、ジャレットはやはりすごいと思うのは、この10分前後のトラックが5曲、4分前後のトラックが3曲、じつに聴き飽きない、なんともかゆいところに手が届かないまま何度も聴いてしまう、耳に定着しない旋律の誘発性が中毒を起こすこれもまたひとつの名盤だと思う。



<track 073>
Watch That Dream / Andrew Hill & Chico Hamilton from 『Dream Comes True』 (Joyous Shout) 2008

デュオ盤を続ける。

ふふふ。これはじつにあっぱれな快演だ。聴いて驚くな。アンドリュー・ヒル(1931〜2007)とチコ・ハミルトン(1921-)が93年に録音した音源。ピアノとタイコのデュオ・セッション。シンバルをチンチカ叩いているだけでジャズになっている。

このトラックに至っては、タンブリン(!)をシャカシャカやってるだけ。10分以上ある。アンドリュー・ヒルがまじめに弾いているのに、横でシャカシャカとノリノリになってタンブリンを振っているだけなのだ。・・・うそうそ、ちゃんと達人にしかできないジャズになっているし。なんなんだ、このジイさんの嬉しそうな自由は!ひとはこんなジイさんになって良いのか!

解放される。聴いていると、ジャズについていろいろしのごの考えていることの憑き物が落ちるように意識される。CDのタイトルはドリカム、で、このジャケのイラストは吉田美和ではないか?おい、ドリカムのファンが間違ってこのCD買ってもいけてるぞ。それくらいの開放感があるぞ。

チコ・ハミルトン?知らねー、そんなジャズ・ドラマー。買ったこともないし、ジャズ喫茶で聴いたこともない。エアチェックもしたことない。それはまずいだろ。まずいかな。どこの図書館にもないんだが。



<track 074>
Odysseus Returns Home / Lee Konitz, Chris Cheek, Stephane Furic Leibovici from 『Jugendstil II』 (ESP 4059) 2010

・・・え?なに、ESPレーベルっていつのまに復活しているの。新譜まで出ているの!ボブ・ジェームスのバール・フィリップスがベースのトリオ65年作もCDで買えるの!・・・

Stephane Furic Leibovici ステファン・フューリク・レイボヴィッチと読むのか知らんが、作曲家でベーシストの作品。06年6月に録音された2管トリオ作品『Jugendstil』が08年にリリースされており、その続編にあたる本作『Jugendstil II』は05年8月に録音されたもの。ファーストがクリス・スピード、クリス・チークという2管なのに対して、セカンドはその前年の録音、リー・コニッツ、クリス・チークの2管録音の4曲を前半に、ジム・ブラックがグロッケンシュピールやヴィブラフォン、チャイムで、ほかにハープやチェレスタが演奏に加わる後半、という内容。

たちどころにコニッツとチークが左右チャンネルから揺れあいながらソロをくり出す。加わる、抑制されたベースが撥ねるような重量感、現代のゲイリー・ピーコックを発見したぜ!と言いたくなる。それにばっちり吹けてるじゃないかリー・コニッツ。静謐なサードストリーム、ジミー・ジュフリー的な室内楽審美、といった方面の実に陶酔的な作品だ。

90年代からNYジャズ・シーンを牽引する陣太鼓小僧ジム・ブラック(1967-)、その確変ビートの新鮮から十数年、自分のバンドでコンポーザーとしての資質、それもポスト・パンク的なフレイバを編み込むところで打ち出してきた彼だが、ここにきてプロデューサーとしての作品を問うていたとは。不穏かつ奇矯なトーンでわたしの耳の中の現代ジャズサックス奏者トップ5に名を連ねるようになったクリス・スピードとともにNYダウンタウンシーンを歩んできた彼がこのような本道に歩を進めるとはやや意外な、そしてはなはだ感動的な気がしている。

クリス・チークは98年のリーダー名作『A Girl Named Joe』、すごいセンスのタイトルだろ?ジョーと名付けられた女の子、てんだから、トーンの魔術師マーク・ターナーとのブレンド2管の響きでリスナーの脳天をずるずる鼻水づけにした才能だ!このメンバーを見よ>Chris Cheek (ts), Mark Turner (ts), Jordi Rossy (d), Dan Rieser (d), Ben Monder (g) Marc Johnson (b)、だけど、それ以来まったく気にしていなかったなー。

後半で参加しているクリス・スピードはクラリネットを演奏しているが、クラリネットでもクリス・スピードの音色・トーンそのものなところにもぐっときてしまうおいらなのだ。

御大コニッツ。生存する少ないジャズ・ジャイアント。先月の菊地雅章入りのポール・モチアントリオ2000+Two@ヴィレッジヴァンガード(左写真参照)を観に来ていたそうだ。ヘイデンもナベサダも観に来ていたそうだが。観ているだけじゃくて、飛び入りしてみろ。演れるもんなら演ってみろ!


えっ!プーさんがヴィレッジヴァンガード出演のあと倒れて緊急入院した?長年のたばこの吸いすぎでせきが止まらなくなっていた?レ、レベル3ってどんななの!こないだ、これからクリス・スピードと演ってみようと思うんだが、と、クリス・スピード中毒になったばかりのおいらの耳を激しく揺さぶってきたプーさん、また次の世界の扉をあけるのか!とおののいていた矢先だぜ。稲岡編集長、そこんとこ、どうなんですか!



<track 075>
Claudia / Carlo Alberto Canevali, Achille Succi, Yuri Goloubev from 『Conduction 3』 (nBn Records) 2010

須藤さんのディスクレビューに触発されて、nBn Recordsの新作を入手して聴いた。

nBnというのは no blues no というブルースの二重否定、ブルースこそイエス!ってやつだそうだが、イタリア人にとってのブルースとは?と問いかけるとジャズ史をつらぬくブルースのフォームではなくイタリア人としてのブルースのスピリットのありようへと向かったと、聴けばリリカルに寄らないで演奏に向き合う強靭さで、ECMのコアな部分にもつながるような演奏が詰まっていた。タイコのカルロさんはモチアンもクリステンセンもアウフヘーベンした上で叩いている。

コンポジションをもとにしたクラリネット、ベース、タイコによる即興トリオ、という点では、21世紀を拓くようなコンテンポラリーな感触はなく、しかしながら、じつに誠実に、逃げない展開で聴かせることこの上ないもの。集中して聴いてみると、石でできた空間、しかも地下の空間にあるスタジオで録音されたことが視えた。それを告白すると、カルロさんから「どうしてわかるんだ?ゆーはぶいんくれでぃぶるいやー。石でできた建物でダイレクトに録音したんだ!」と返信。おお。

CDのクレジットをチェックすると、北イタリアの郊外にあるペデルサノという町?村?にこのレーベルの主宰者カルロさんは住んでいる。グーグルアースで景色を見ると石でできた建物が点在している風光明媚な場所だ。この場所で録音されたのか、と思うと余計に親密感がわいてきた。

9曲目にはアンダース・ヨルミンの「Natt」が収録されている。ボボ・ステンソン・トリオの『ウォー・オーファンズ(戦災孤児)』ECM1604は愛聴盤だからすぐにわかったぜ。こないだジャズ喫茶で若くて美しい女性が「このアルバム大好きなんです」なんて、このおれに言う!だしぬけにそんな美的感覚の一致を告白された日には恋に落ちてしまいますぜお嬢さん。イタリアのカルロさんたちも、これは傑作だよねと口を揃える。世代も性別も国籍もこえるんだな。

アルバムタイトルにおれは最初てっきりブッチ・モリスのコンダクションを連想したんだが、カルロさんにきいたら「うーん、ぼくたち3にんは演奏しながら互いにconductしているようなものですからね」と、ブッチ・モリスをこえる真実を口にする。「クラウディア」という曲が特に気に入ったんだけど、これは娘さんのお名前ですか?ときくと、「97年にガンで亡くなった母の名前なんだ。このセッションのときにピアノでインプロヴァイズしていたら母が現れて左手のリズムとダンスしはじめたんだ。不思議な体験だったよ。これを話すのはきみが初めてだよ。音楽が終わったとき、ぼくは泣いていた。そうだね、ぼくに娘ができたらクラウディアって名付けると思うよ。」と返信がきた。




<track 076>
日めくり / 小谷美紗子 from 『ことのは』 (バウンディ) 2010

からすみ好きです(いいインタビューですねー)。10ねん以上聴き続けているおだにみさこ。生きてこそ頬は赤い、には、沁みたなあ。小谷美紗子は、おれは小学校5年のむすめにしか聴かせなかった。1万枚以上の音楽を聴く父親としてむすめに伝えたただひとりのアーティスト。むすめはスピッツと小谷美紗子しか聴かないで今年OLになった。

小谷美紗子トリオの疾走は止まらない。05年に発表された中村一義100sのドラムとベースである玉田豊夢、山口寛雄とのトリオ。演奏のグルーヴ感覚といい、トリオが放つ音楽のヴィジョン、というものは、変わり続ける同じもの、という意味で、ジャズミュージシャンであるようにも感じている。フォームがジャズであるかないかはどうでもいいのだ。バンドとしての演奏機会も増え、新しい聴衆を得てゆく疾走。

あ、友部正人とのツーショット写真があった。ミュージシャンは認め合いつながり合う、そうして継承される。

トリオになってからの小谷の作曲は、それまでのソングライターとしての完成された高みから、さらにアートの次元に跳躍した。いまでも「弾き語り」と「トリオ」というオファーはそれぞれにあるようだけど、この音楽の古びなさ、今を歌い、それが普遍になってるのはなんとも輝かしい。小谷に眼差されてもいいような生活をしようと今また思う、歌詞とその声のちからだし。

曲のことぜんぜん書いてないなあ。約3年ぶりの5曲入りアルバム『ことのは』。「日めくり」「青さ」「線路」「空の待ち人」「手紙」の5曲。

小谷トリオのつくる音楽は、なんか歌詞とか旋律とか演奏とか分析するところに行かない。


テレビを観ていたら佐野元春がソングライターズという番組をやっていて、桜井和寿や後藤正文がゲストで出ていた。佐野の「タガタメ」の朗読は良かった。オリジナル楽曲より良かったかもしれない。でもなんかどっか終わってしまっているもんを、年金受給のようにしているように思えて仕方がない。


<track 077>
青い闇をまっさかさまにおちてゆく流れ星を知っている / 原田郁子 from 『ケモノと魔法』 (Columbia Music Entertainment) 2008

クラムボンもすっと聴いてきたけど、原田郁子、この世界をここまでトランスして歌ってしまうものか、アルバムの冒頭、1曲目、10分超えのトラック、じつにセンスのある不協和音と変拍子のフリージャズ的アレンジ、で、の、宇宙的な自由を獲得した生命の営み、と言うのか?、そういうナンバーを08年に聴いていたのだった。

このトラックは、松本治 (trombone)、Miya (flute)、太田朱美 (flute, piccolo)、松風鉱一 (reeds)、竹野昌邦 (reeds)、橋本歩 (cello)、平山織絵 (cello)、中牟礼貞則 (guitar)、水谷浩章 (wood bass)、外山明 (drums, kalimba)というラインナップであるphonolite(フォノライト)というバンド、さらにDoug Scharin (drums)、恩田晃 (cassette)が加わって演奏されている。

おー!おれは外山明のタイコをここで聴いていたのだ! <track 067>の市野元彦盤で衝撃を受けていたが。小谷美紗子に並べるのに原田郁子を持ち出していたら外山明に遭遇していたとは。

フォノライトというバンドはスタジオ・ウィーからアルバムを出しているし、柳原陽一郎とも演奏しているのですね。



<track 078>
ごめんな / ミドリカワ書房 from 『みんなのうた 3』 (OUTO-006) 2008

いじめられていたことに気付かなくてごめんなという父親の歌。おれなんかつい自分の息子がいじめられていたらと仮定して聴いては、何度も泣いてしまうのだ。語り口がうまい。こういう曲を小学校の音楽教材にしたらいじめは減るんじゃねえか?中学校の音楽教材にしたらいじめは減るんじゃねえか?

この「ごめんな」の、息子目線ヴァージョンが「転校生」という曲になっているらしい。やばい、みんなのうた4を聴かねば。

離婚を父親目線と娘目線でそれぞれ歌った「それぞれに真実はある」2ヴァージョンに匹敵する名作にちがいない。

ミドリカワ書房は、ふつーJポップの歌にしないような主題を歌う。両親の性行為を歌った「豆電球の灯りの中で」なんて聴きたくないぞ。ミドリカワ書房、本名、緑川伸一(みどりかわしんいち)、1978年12月6日生まれ、北海道上川郡上川町出身、この特異な才能を裏打ちしているのは、愚かで醜い人間心理に対する冷徹な視線だろう。「ごめんな」を聴いては涙ぐんでしまっているオヤジであるわたしをも、ほらな、そんなんでほろっと動くクリシェなおまえらなんだよ!と、せせら笑っているような、気が、しないでもない・・・。



<track 079>
点呼する惑星 / 平沢進 from 『点呼する惑星』 (テスラカイト) 2009

日本語の歌が続くがな。

けだるく重層なシンセ仕込みのクラシックアレンジのマーチにのせて・・・、これまたPモデル、平沢進さまの、孤高の歌だ。点呼する惑星、というのはグローバリゼーションな世界における監視社会の風刺なのではなくて、平沢進という他の音楽との距離感において孤立した孤高の存在としての惑星が、感性の檻の中で安住しているリスナーであるおいらを点呼してるのだ。



<track 080>
Andre Jaume 『Music Pour 3 & 8 Errance』 (hat hut)

Andre Jaume, Francois Mechali, Gerard Siracusa, Norbert Bordetti, Jean Charles Capon, Blaise Catala, Bruno Chevilion & Bruno Giraud.

こないだ吉祥寺カフェズミへ出かけたら、トニー・マラビー(サックス)とブルーノ・シュビヨン(ベース)がダニエル・ユメール(タイコ)とのトリオで最近CDを出したという。揺れ歩く猛牛マラビーはフランスまで行ったのか?この共演関係で、ニューヨーク・シーンにいるミュージシャンにシュビヨンの存在が広まればいいなあ。去年もズミでシュビヨン聴いてたし(シュビヨンの夜)。

そしたら来店していたウォルラス博士が、むかしのハットハットのアンドレ・ジョームのLPでこの若きブルーノ・シュビヨンが弾いている、痛快なトラックがある、と店主にリクエストを出してくれたのだった。A面の2曲目だっけ?シュビヨンはすでにシュビヨンであった!

Bruno Chevilion、51さい、ECMのサイトで参加作をチェックするのもよし、その作品レビューをECMカタログでチェックするのもよし。しかし、シュビヨンはECMミュージシャンの枠にとどまらない凶暴なベースを弾く。それはいわばニューヨークでいえばジョー・モリス(ギターとベース両方演るよ)とウイリアム・パーカーの水準なのだ・・・。


7月10日に四谷いーぐるで行われたコンポスト編集長益子博之さんの「NYダウンタウンを中心とした2010年上半期の新譜特集」、なんですけど、さ、最後16曲目にかかったトラックに、度肝を抜かれている。おいらは涼しい顔をして「いやー、もろECMな曲でしたねー」なんて言ってましたが。

Lucian Ban & John Hebert Sonata no.3 for violin & piano op.25 - 1st Movement, Malincolico (George Enesco) 9:07 Ralph Alessi - trumpet; Tony Malaby - tenor sax; Lucian Ban - piano; Albrecht Maurer - violin; Matt Maneri - viola; John Hebert - bass; Gerald Cleaver -drums; Badal Roy - tablas, percussion. recorded live at 2009 George Enesco International Festival, Bucharest, Romania on September 20, 2009. from “Enesco Re-imagined” (Sunnyside Communications SSC 1259)

ラルフ・アレッシはユリ・ケインやフレッド・ハーシュと演るECM作もあるトランペットだし、アルブレヒト・マウラーはシントピア・カルテットだし。トニー・マラビー、マット・マネリ、ジェラルド・クリーヴァーは説明不要のシーンの重要プレイヤー。な、なんでタブラのバダル・ロイさんがここに?

そんなプレイヤーのラインナップだけでも驚くのに、扱う音楽がルーマニアの作曲家ジョルジュ・エネスク、しかも演奏が素晴らしい。レーベルはサニーサイド。な、何が起こっているのだ?


Niseko-Rossy Pi-Pikoe:1961年、北海道の炭鉱の町に生まれる。東京学芸大学数学科卒。元ECMファンクラブ会長。音楽誌『Out There』の編集に携わる。音楽サイトmusicircusを堀内宏公と主宰。音楽日記Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review。

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FIVE by FIVE 注目の新譜


NEW1.31 '16

追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)

オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美

ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

INTERVIEW
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義

CONCERT/LIVE REPORT
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄


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