Solid Records DVSOL-1011(DVD:130分)
板橋文雄 (p)
1. <サウンド・チェック>
2. ブルグミュラー:アラベスク
3. ベートーヴェン:エリーゼのために
4. モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番イ長調K331「トルコ行進曲付」
5. バッハ:メヌエット
6. シューマン:子供の情景より、「見知らぬ国」
7. ショパン:革命のエチュード
8. グリーグ:小人の行進
9. <トークショウ> 板橋文夫×田中美登里
10. 花満開
11. ローリング・ストーン
12. 祈り2010
13. グリーグ:ハリング
14. 渡良瀬
15. ありがとう
16. グッドバイ
17. FOR YOU
板橋サウンドを見事に捉えた優秀録音のDVDである。TOKYO FMホールの響きのクリアさを引き立てながら、板橋の激しい打鍵の混濁を、明解な音像と際だったエッジの鋭いサウンドで仕上げたテクニックに乾杯。
ジャズのピアノ・ソロをどの様に表現するか、難しい選択を迫られる。ホールの残響を意識し、周辺の雰囲気も考慮した音像を狙うか、直接音に重きを置き、聴衆の環境よりリアルさに重きを置くか、迷うところだ。この録音は後者を選んだ。板橋のピアノ・ソロは、これが正解だと私は思う。板橋サウンドを事前に研究尽くした結果と推察する。
板橋ピアノの魅力を、一層、極めて魅力的に聞かせる技に注目しなくてはならない。それは調律だ。丁寧な調律、整音が密度の濃いスタインウェイの魅力に磨きを掛ける。板橋の低音部の激しい混濁が、共振を伴う極彩色の音に感動する。調整が満足すべき状態であった事は、板橋が演奏終了後に調律師に謝辞を述べていることからも確認できる。
板橋サウンドの一粒一粒が力を蓄えて飛び跳ねる様を、マイキングの技量だけで、添加物無しで聞けることは貴重だ。
The Staff for DVD
カメラ・ディレクター 大石規湖
制作 前田雅啓(ウルトラ・ヴァイブ)
録音 川島 修・平塚広大(TOKYO FM)
協力 鈴木淑江(ミックス・ダイナマイト) 雄谷英一・田中美登里(MUSIC BIRD)
スペース・シャワー・ネットワーク
及川公生:1936年、福岡県生まれ。FM東海(現・FM東京)を経てフリーの録音エンジニアに。ジャスをクラシックのDirect-to-2track録音を中心に、キース・ジャレットや菊地雅章、富樫雅彦、日野皓正、山下和仁などを手がける。2003年度日本音響家協会賞を受賞。現在、音響芸術専門学校講師。著書にCD-ROMブック「及川公生のサウンド・レシピ」(ユニコム)。
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
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#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
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#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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