ベルギーの名門オーケストラ、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニーの日本公演の指揮者として来日。２０１１年より首席指揮者に就任。１９４１年オランダ生まれ。オランダ指揮界の重鎮である。古楽界の才人フィリップ・ヘレヴェッヘの後を受けての就任である。日本では少し地味な感じに受け取られているが実力は計り知れないものがある。
１９６４年、２３歳のとき、ディミトリー・ミトロプーロス指揮コンクールで優勝。その賞の１つとしてニューヨーク・フィルでレナード・バーンスタインの助手を１年間務める。帰国後ベルナルト・ハイティンクのもとでコンセルトヘボウ管の指揮者助手を任命される。１９７３年から１９８５年までロッテルダム・フィルの音楽監督。１９７５年サンフランシスコ響にデビュー。１９７７年から１９８５年まで音楽監督。温厚で人間味のある人柄からにじみ出る音楽は根強い人気がある。管弦楽とオペラの両方で活躍している。今回の演目のマーラー第１番「巨人」も一味違っていて好感を持たれたようである。オペラ指揮者としては１９７１年サンタフェ・オペラでデビュー。２０００年シドニー・オリンピックの芸術祭の一環として「神々の黄昏」においてプロジェクトを頂点に導いたとして評価された。またベルリン・フィルをはじめ各国の主要オーケストラを指揮。日本のN響にも登場している。２０世紀音楽にも理解を示しサンフランシスコ時代にジョン・アダムスやスティーブ・ライヒらの作品を演奏・録音している。王道をいく指揮者である。