#53. ウェルナー・ヒンク
ヴァイオリニスト
2012年11月5日
パークハイアット東京
2012年11月9,17日
武蔵野市民文化会館



 ウィーン・フィルのコンサートマスターを1974から2008まで務めた、ウェルナー・ヒンクの日本での活動が多くなっている。
 今年は8月に草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバルで2週間のマスター・クラスの講師と演奏を務める。9月は音楽大学で2週間の講義を行い、学生オケのコンサートマスターで演奏会をこなす。またトーキョウモーツァルト・プレイヤーの演奏会でコンサートマスターを務める。10月はウィーン国立歌劇場の日本でのオペラ公演の演奏でオーケストラ・ピット入り。一旦ウィーンに帰り、すぐ来日して、2012年東京国際音楽コンクー<指揮>の審査委員を務める。11月に掛けて主宰するウィーン弦楽四重奏団の日本公演。続いてやはりリーダーを務めるウィーン・フィルハーモニー・ピアノ三重奏団の来日公演があった。
 ヒンクのヴァイオリンの音は柔らかくしかも芯のある魅力的な演奏で聴く者を捉えて離さない。それは彼の人柄の良さでもあり、地方から演奏会に駆け付けるファンも多くいる。これだけの活動を支えているのは体力である。来日中の食事は毎日ステーキに焼き肉だそうである。些細なことだが本人にとっては演奏にかかわる重要なことがある。それは靴下。演奏中にずり落ちないことである。ずれると気になるらしい。日本で見つけた靴下が気に入っているとのこと。
 楽器はウィーン・フィルのコンマスの時はオーケストラ側からのストラディの貸与だった。いまは自分の愛器ガリアーノである。
 この後も日本の演奏家の要望に応えて多くの共演が控えている。CDもたくさん出ているが、注目されたのがノーベル物理学賞受賞の小柴昌俊氏がプロデュースしたモーツァルトのヴァイオリン・ソナタK.304(CMCD10003〜7)。ヒンクのヴァイオリン、遠山慶子のピアノの演奏。
 これからもウィーンの香りのヒンクのヴァイオリンの音が楽しみである。

林 喜代種:東京都日野市在住。80年代初めより現在までクラシック音楽を撮影。一時フォーク・ロック・ジャズ・ 民族音楽も。いま、落語・文楽に興味。(社)日本写真家協会会員

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#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
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#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
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#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
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第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


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