『NO NUKES JAZZ ORCHSTRA/ノー・ニュークス・ジャズ・オーケストラ』
text by Kimio OIKAWA

SONG X JAZZ 2,100円(税込)


<参加アーティスト>
グレーゾーン
沢田 穣治 : コントラバス
芳垣 安洋 : ドラムス
岡部 洋一 : パーカッション
馬場孝喜: ギター
サキソフォビア
井上 "JUJU" 博之 : バリトン・サックス、フルート
岡 淳 : テナー・サックス、フルート
緑川 英徳 : アルト・サックス
竹内 直 : テナー・サックス
ショーロクラブ
秋岡 欧 : バンドリン 笹子 重治 : ギター
沢田 穣治 : コントラバス
越川歩ストリングス・クアルテット

アン・サリー : ヴォーカル
おおたか 静流 : ヴォーカル
ヘナート・モタ & パトリア・ロバート : ヴォーカル & ギター ノエル・アクショテ : ギター
東野珠実 : 笙
エリック・レニーニ : ピアノ
南 博 : ピアノ
サイモン・フィッシャー・ターナー : サウンドスケイプ 渡辺 亮 : パーカッッション

<プロデュース / アレンジ / コンダクター> 沢田 穣治

1. Azzurro-prologue
2. Theme of N>N>J>O
3. Changeable Weather
4. StrangeToy(奇妙なおもちゃ)
5. IntheMonthofMarch(三月のうた)
6. New Song Of March(突然のメッセージ)
7. Azzurro-re-birth ( 命の源泉)
8. Night Rush Hour(夜のラッシュ・アワー)
9. 満月の夕 (Vo.アン・サリー)
10. Gray-zone(妄想と現実の狭間)
11. Circle Line
12. BlueMarch(宛名のない未来への手紙)
13. Smile
14. promise
15. Azzurro - epilogue

録音 : サウンド・シティ 2012年1月5日〜9日
録音 & ミックス・エンジニア : 鎌田 岳彦 (fozxyroom)
マスタリング : オノ・セイゲン ( サイデラ・マスタリング)

空間表現にひときわ手のかかった処理

空間表現の素晴らしさで、混濁の音もシルクの艶を思わせる音空間に感動。ミックスの絶妙なバランスが光る中、トータルで感じられるサウンドは肌触りの滑らかさ。個々の楽器は、主張のある激しさを聞かせながらも、清風に流されて強固さを和らげてくれる。このサウンドの仕上げは、もしかしてマスタリングで得られたモノなのか?
音のとらえ方はエッジが効いている。特に低音の扱い方は、凄みがある。キック、ベースの低音部の重々しい響きは全編を通して効果を現し、その土台に乗って各楽器が安定して音像を結ぶ。ずっしり重い低音は、聞いていて躍動を感じる。難しい音の動きにも傾聴出来るのは、この低音の効果だ。
ピアノの美しい旋律が遠ざかっていく。そういう表現をどの様にして造ったのかを知りたい。骨格が崩れず飛散する表情が凄くいい。リバーブ処理の丁寧さで、リアルに迫るドラムス、パーカッションが、遠い音像を造る。このコントラストの組み立ては、音楽の流れに大きく作用して、聞き流しに突然の緊張をもたらす。こうした音楽は、リアルな音で聞いても成り立つが、空間表現に一際手の掛かった処理で、音像と音楽の流れに波動を感じる。

及川公生:1936年、福岡県生まれ。FM東海(現・FM東京)を経てフリーの録音エンジニアに。ジャスをクラシックのDirect-to-2track録音を中心に、キース・ジャレットや菊地雅章、富樫雅彦、日野皓正、山下和仁などを手がける。2003年度日本音響家協会賞を受賞。現在、音響芸術専門学校講師。著書にCD-ROMブック「及川公生のサウンド・レシピ」(ユニコム)。

JAZZ TOKYO
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FIVE by FIVE 注目の新譜


NEW1.31 '16

追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)

オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美

ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

INTERVIEW
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義

CONCERT/LIVE REPORT
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄


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