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#73. 三善 晃
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作曲家の三善 晃先生がこの10月4日に亡くなられた。80歳だった。日本をはじめ世界の作曲家や音楽界に大きな影響を与えてきた。その存在は計り知れないものがあり、これからも続くであろう。これらの写真は2008年10月18日、19日の両日に75歳の誕生記念として「三善 晃作品展T・U」が行われた時のものである。三善先生の貴重なドキュメントであろう。 このコンサートには国内外の著名な音楽関係者から多くのメッセージが寄せられた。ヴァイオリニストのアーヴィン・アルディッティは「1980年に日本でお目にかかり氏の作品を演奏したことは胸躍る体験でした。弦楽四重奏曲第2番でしたがその響きの世界を心から味わうとともに感嘆しました」、作曲家のジョージ・ベンジャミンは「1990年代に桐朋学園で過ごした日々は私の中でこの上なく優美な思い出として刻まれています」。フランスの指揮者・作曲家のピエール・ブーレーズも「三善 晃氏へ、祝75歳、フランスの地より“おめでとう”」と祝辞を寄せた。パリ国立高等音楽院院長アラン・ポワリエ「...日本とフランスの間に久しく以前より存在する関係を見事に具現なさっています。...先生の作品はきわめて個人的であり完璧に日本文化から生まれたもので、二文化の豊穣な出会いは曲の中で手に取るように明らかにされています。音楽の時間と調和のとれた色彩が、たとえば『響紋』においてのように力強い首尾一貫した言説を織りなしているのです」、詩人の谷川俊太郎は「実際に顔を合わせたときの控え目な三善さん、いなせな口調で料理の極意を語る三善さん、残念ながら酔態を見たことはないが大酒飲みだという三善さん、エッセーや対談で感性より理性に基づく筋の通った論理を展開する三善さん、私には想像もつかない大きな組織の長だった三善さん、そしてもちろん『音書き』としての三善さん、そんな何人もの三善さんが一人になっているのが私の三善像だ」、評論家の遠山一行は「...三善さんの創作は、音の世界との甘えから厳しく身を律したものというべきでしょうが、それは自分自身を甘やかすことを禁じると同時に、聴衆という存在を甘やかすことからも身を遠ざけているという気がします」、作曲家の池辺晋一郎は「三善先生は僕のちょうど10歳上。だからあの頃は30代はじめ。あのころの10歳差の意識はその後いささかも変わらない。絶対に追いつくことのできない、しかしまちがいなく前を歩む至高の存在だ」。多くのひとがこのコンサートに駆け付けた。終了後のパーティーでの奥さまとのツーショットは思い出深く、印象的だった。奥様とご一緒の写真は珍しいとのこと。このときは快く応じて頂いた。1974年〜1995年まで桐朋学園大学学長を務める。1996年東京文化会館館長に就任。三善 晃作品が聴けるCDには『三善 晃の音楽』(カメラータトウキョウ:CMCD99036-8)他がある。 関連リンク; 丘山万里子「追悼 三善 晃氏のこと」 http://www.jazztokyo.com/column/editrial02/v61_index.html
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林 喜代種:東京都日野市在住。80年代初めより現在までクラシック音楽を撮影。一時フォーク・ロック・ジャズ・ 民族音楽も。いま、落語・文楽に興味。(社)日本写真家協会会員
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
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#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
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JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
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#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
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#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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