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おお、オリンピックを境に東京は東京であることを変化させるのだ、代々木、原宿、三鷹、武蔵小金井、中野、光が丘、氷川台、要町、亀戸、深川、浅草、小石川、高田馬場、曙橋、広尾、大倉山記念館、等々力渓谷、白山、上野動物園、東京タワー、青山墓地、六本木ピットイン、吉祥寺、石神井公園、湯島天神、町屋斎場、三河島、青戸、矢切の渡し、水元公園、富岡八幡宮、雪が谷、夫婦坂、有栖川宮記念公園図書館、池上温泉、蛇骨湯、アンセーニュダングル、
「お・も・て・な・し」、滝川クリステル、欧米仕様の日本のプレゼン、
http://www.youtube.com/watch?v=j60fhcJzoRw
おもてなしポーズを決めて、南無ーと手を合わせる。練習しなきゃー
滝クリのような女子に「おもてなし」してもらいたいな、温泉旅館一泊二日。滝クリ35は誰かの嫁さんになっているか?お、秋には小澤征悦39という男子の嫁になるのか。おお、小澤征爾78の息子か、小沢健二45の従弟か。
(五木寛之が「もし世界で第一線にたって活躍している日本人音楽家を三人あげろと言われたならば、すぐに三人の名が浮かんでくる。小澤征爾と坂本龍一、あとの一人を私はためらうことなく土取利行をあげるだろう」と語った、と、イントシで松山晋也さんが書いていた。)
東京は、世界中の音楽が聴ける街でもあるんだぜ。
物語としてはアベノミクスとオリンピックで復興するのだ。平成の震災、復興。汚染水もTPPも竜巻も消費税も脱原発も憲法改正も秘密保全法(http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/himitsu_hozen_qa.pdf)もジョブ型正社員も進む。戦前に戻っているとか中世に戻っているという感覚もある。ブーメランは軌道を変えない。だんだん「沈黙は金」な世の中になってゆくようですぜ、だんな。くわばらくわばら。「銀河鉄道999」が描いた未来みたい。IPS細胞でできた不老不死の身体を取りにゆくのだ。
こないだエクスワイフと高校生のきよりんにアニメ「進撃の巨人」を見せてもらった。アニメは未来を予見している。生き残ることだけが希望だ、思想だ、存在理由だ。おれも毎日全力で駆けているんだ、働くぞ、働くぞ、宇宙弾丸列車作るくらいの大仕事、労働賛歌、ももいろクローバーZ。
それにしても2020年に東京は存在してるのだろうか?福島第一原発は次に地震が来たら爆発するんだぜ、住めなくなってるんだぜ。
<track 278> 虹と雪のバラード / トワ・エ・モア 1972
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=rtbdr7DY9-0
札幌から手稲に向かう中央バスに由松じいさんと乗った10さいの見た、砂利道を砂埃をたてて走るバスから見える、新しく出来上がる札幌の街、ブルドーザーの重機音、ボウリングの金属音、オリンピック選手村、バスの揺れ、じいちゃんの楽しそうな声、
「街ができる 美しい街が 溢れる旗 叫び そして唄」
札幌オリンピックのファンファーレ(http://www.youtube.com/watch?v=ciD16UQlQog)を作曲したのは三善晃先生でした。北の大地に似つかわしい魂の美しさ。
三島由紀夫の小説「美しい星」を想う。滝クリが主演し、小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」と「流星ビバップ」を聴くのさ。
溢れる叫び、は、フリッパーズ・ギターの「ドルフィン・ソング」にサンプリングされたもの。
6月には小沢健二は父親になっていたんだよね。りおんくん、男の子。
http://hihumiyo.net/kenji-ozawa/%E5%B0%8F%E6%B2%A2%E5%81%A5%E4%BA%8C-%E8%AA%AD%E3%81%BF%E7%89%A9-%E6%96%87%E7%AB%A0/roc.html
わあわあ、美しすぎるノッコの「人魚」の声の冴え!小沢健二「強い気持ち・強い愛」の高揚!
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=bNAKfUSb3oQ
音楽は同時に無限の世界に生きることのできる魔法。
小沢健二 OZAWA Jetaime 1
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=yfQSbEPIaBI
オザケンがCMしてたダースチョコをよく食べてたなー。
<track 279> Ayler Children / Black Host from 『Life In The Sugar Candle Mines』 (Northern Spy) 2013
試聴 > http://northernspy.11spot.com/black-host-life-in-the-sugar-candle-mines.html
ぱっと聴きでは、フリージャズですかあ?と不協和音とドラムの乱打で判定されそうになるが、演奏の脚力を読み続かせる牽引が存在するのは、コンポジションというか彼らが向かっているスケープの広さによるのだ。
初めて聴いたとき「ピアノだけが邪魔になってんでねーの?」と感想を述べたら、そのピアノ、77さいのクーパー・ムーアじいさんにフォーカスしてジェラルド・クリーヴァーが作り上げた作品なのだと益子さんにきく。ウチに帰ってもう一度聴いてみると、あら不思議、上記の枠組みがフィットして聴取が編み上がってゆくのだった。
だいたいジェラルド・クリーヴァーというドラマーはテイボーンとのトリオや年度代表盤Farmers By Nature(http://www.jazztokyo.com/best_cd_2011b/best_cd_2011_inter_09.html)や驚愕盤『Uncle June』と底知れぬ知能犯でもある、ミロスラフ・ヴィトウス『Remembering Weather Report』(ECM)でミシェル・ポルタルらと参加していたのはアイヒャーがその才能を見抜いていたのではないかという妄想まで膨らむくらいだ。
福島恵一さんがこの盤について的確に記している。
「他の耳が聴いているもの−タダマス10レビュー」(http://miminowakuhazushi.dtiblog.com/blog-entry-244.html)
Gerald Cleaver (drums, sound design) 1963-
Cooper-Moore (piano, synth) 1946-
Brandon Seabrook (guitar)
Darius Jones (alto saxophone)
Pascal Niggenkemper (bass) 1978-
え?なになに?今の何?それで?・・・ギル・エバンス・オーケストラや藤井郷子オーケストラの構造のうねりを風読みする構えにも通じるし、最近聴いたプログレのユニヴェル・ゼロ『1313』(https://www.youtube.com/watch?v=YM6MfTAL_vA)まで持ち出してしまう、ぼくの耳は。
現代ジャズ・シーンではジョン・ホーレンベックが自身のアンサンブルで打ち出している全能感とも参照されるべきサウンド。
<track 280> 第16回ショパン国際ピアノコンクール 二次予選 岩崎洵奈
ニコニコ動画 >http://www.nicovideo.jp/watch/sm12418514#_=_
2月にNHK−FM「リサイタル・ノヴァ」で聴いて、魂を奪われたピアノ、岩崎洵奈。あの放送音源を何とかもう一度聴きたい。
わたしが彼女の演奏に感じるのは明らかな音楽の自然な波である。
決め!決め!決め!でクリアしてゆくような、またはそこに優雅なタッチなり、文章でいえば決めセリフをどう見事に配置するか構成するか、に、傾くのではなく、彼女のピアノは句読点のなだらかさの読みを持続させてゆくことに集中している。彼女のショパンがある。
それは、健気なくらいの旅路だ。
呼吸までを音楽に寄り添わせている。
こないだのはしたないゲキチではない。20世紀最高カンペキのポリーニではない。透明な響きのやわらかさの中に重力を失うピリスでもない。その定規で測るようなピアノを彼女はそもそも求めていない。
清楚で潔白でおしとやかで、「ちゃんとわかっていて用意してくれている女性らしさ」というのがある奥千絵子のピアノ、と、形容する枠組みには近しい場所にある。
アルゲリッチはいつもいろんなひとを激賞するものだが、コンクールの得点なぞ眼中にない触手は岩崎洵奈を確かに捉えている。
ぼくは岩崎洵奈のピアノは何時間でも冷めないで聴くことができる。
ショパン・コンクール2010での岩崎洵奈の記録について、注目すべき記事があった。
「1次では、日本人の中では岩崎洵奈がトップ」(http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2010/10/2010-yesno-0237.html)
ショパン・コンクールでうんぬんすることは、もう無効にしたほうがいい
審査員はヨーロッパの、ポーランドの、ショパンの歴史を背負って定規をあてているだけなのだ。
たださんを太らせる主婦の会(仮称)からソーセージやら揖保の糸、高級白桃、チョコ、アイス、をいただいているので、おれには返せるものがねえやと言っていたが、そうだ編集CDRをあげればいいではないか、と、作成する。
編集CDR「2013.8.20」
01. ひこうき雲 / 荒井由実 1973
02. RPG / Sekai No Owari 2013
03. サラウンド / ユニコーン 2009
04. 小さな頃から / Judy and Mary 1995
05. 重力シンパシー / AKB48 team SURPRISE 2012
06. 岬めぐり / 山本コウタローとウィークエンド 1974
07. 人魚 / Nokko 1994
08. Fell Myself / 坂本真綾 1997
09. TSUNAMI / 菅原洋一 2006
10. あなた / 小坂明子 1973
11. 戦場のボーイズ・ライフ (ボーイズ・ライフpt.2:愛はメッセージ) / 小沢健二 1995
12. 君がいた夏 / Mr.Children 1992
13. 黙示録 / 原田真二 1978
14. 灰とダイヤモンド / ももいろクローバーZ 2013
15. マツケンサンバ II / 松平健 2004
素晴らしすぎる77分15曲。邦楽しばり。誇らしいなあー!おれ。
<track 281> 重力シンパシー / AKB48 team SURPRISE 2012
You Tube >http://www.youtube.com/watch?v=hXb-cK4u-nE
作詞:秋元康 作曲:原田ナオ
わたしはAKBのファンではありません。篠田麻里子さまは、とーぜん好きです。横山由依の京都弁はたまらんです。
この過剰なギター・リフが重層して押し寄せてくるサウンド、ツボでありますが、とびきりいい曲だと思う。ほとんど片思い妄想な歌詞、に、つられて、バスの加速と揺れが押し寄せてくるサウンドは、これはセンスあるギタリストの仕事だろう、原田ナオ、さすがだ。片思いにしか純愛は無いだろ。このギター・サウンドはマイ・ブラディ・ヴァレンタインや「ビューティフル・エナジー/甲斐バンド」に比肩しうる。
※編集CDRでは、「岬めぐり」とバスつながりであることだ。「岬めぐり」は「あなた」と70年代歌謡曲2曲をバランス配置するため。このCDRのハイライトは菅原洋一で、Nokko、坂本真綾、菅原洋一のあとは「あなた」しかないのだ。
<track 282> レンズ / ふちがみとふなと from 『フナトベーカリー』 2008
「泪の葵橋」、どんなオンナにのぼせてわたしを捨てるの?わたしに勝るものは無し!、軽快なビートで味わい深い。オンナはつおい、ね。
「レンズ」は、ゆっくりとしたベースの弓弾きに、「ふわり、はらり」と声がかぶさってゆく。祈るようなインプロヴァイズな強度の持続が、交響曲の厚みを響かせる。ベースの歩みに語るように歌われるラブソング。次第に高揚してゆく様子ははなはだ官能的でさえある稀有なトラック。
<track 283> Merry Go Round / Montrose 1976
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=yqwzUIXrcrA
機械音や実況音源が入っている曲、つうんで、「デトロイト・ロック・シティ」や「ブライトン・ロック」「ブラック・ドック」「スティーム・ロック・フィーバー」と並べてカセットに入れて、交換日記に曲目解説書いてガールフレンドに聴かせていた、という、つくづくなクソガキだったな。
こんなエロいジャケだったのか。ロニー・モントローズは、エドガー・ウインターやハービー・ハンコック、トニー・ウイリアムスとも共演経験のあるギタリストなのか。
あれ?これ、ジェットコースターの実況音源じゃないか。メリーゴーランドじゃないじゃないか。
ギター・ロックの70年代だ。老いていろいろ知ってしまうと、ダサさ半分以上なんだが。ときめくのよ。
<track 284> Lua ya / Yeahwon Shin (ECM2337) 2013
試聴 > http://player.ecmrecords.com/yeahwon-shin---lua-ya#
なんて美しいピアノの音なんだ。
唖然としつつ理解する、ECMは新しい時代に突入したのですね。韓国でECMフェスやるのも、このヴォーカリストの登用も、納得です。これにはかなわない。
07年に韓国でジスモンチと演っているのかー、おおっと、
Egberto Gismonti / Yeahwon Shin: Memoria e Fado / Maracatu
http://www.youtube.com/watch?v=XqK5edWugN4
10年に ArtistShare からリリースしていたのですね、わ!このサックス、マーク・ターナーではないか、
Yeahwon Shin - Sae Ya Sae Ya
http://www.youtube.com/watch?v=MxjrK2R2PQQ
Yeahwon Shin (vo) Jeff Ballard (ds) Ben Street (b) Kevin Hays, Alon Yavnai (p) Sun Chung (g) Cyro Baptista, Scott Kettner, Valtinho Anastacio (per)
Special guests: Mark Turner (ts) Egberto Gismonti (g)
もう、びっくりだ、おれの知らないうちに外堀が埋められていたわけか、聴けばわかるとおりの音楽の根には国籍とは言わないが文化圏なり母国語なりは確固として在り、この新しい化学反応というかブレンドの妙、に、身動きできないでいる。
<track 285> Illusionary Sea / Mary Halvorson Septet (Firehouse 12 Records) 2013
試聴 > http://firehouse12records.com/releases
Mary Halvorson (guitar/compose)
Ingrid Laubrock (tenor saxophone)
Jacob Garchik (trombone)
Jonathan Finlayson (trumpet)
Jon Irabagon (alto saxophone)
John Hebert (bass)
Ches Smith (drums)
見事なラインナップのセプテットだ。カチッとコンポジション試行を決めて来たな。アンソニー・ブラクストン門下生らしいこれが彼女の本性だろう。ラスト・トラックは、彼女が尊敬するロバート・ワイアットの『Shleep』の1曲(作曲はワイアットとフィリップ・カテリーンの!)をカバーしたもの。彼女のチャーミングさだな。
クリス・スピードとのフローティングの荒野に出るとか、トーマス・モーガンとのアンサンブル・インプロの飛翔に賭ける、とか、おじさんはそっちを期待してもいるのだよ、メアリーちゃん。
<track 286> ソング・フォー・S / ヴァジュワジュ 2013
サーカスのジンタですか?と始まる、タイコの打音が前景化し、ベースがたどり始め、60年代からフリージャズが培ってきた祝祭性を継承しつつ、たとえば、1・2曲のつながりのクールな手つき、抽象への飛翔なぞ糞くらえとばかりに練り歩く痛快さ!5曲目後半のサウンド位相処理も効いてる、4管フリージャズでライブではさぞかし大騒ぎしそうだが、タイコがじつにいい、7曲目はアート・アンサンブル・オブ・シカゴの「ラジオのように」ではないか?このアルバムのふっきれた狂騒には、フリージャズの閉塞を乗り越えた同時代性が宿っている。
カワイヒトシ(dr、per)
浅野廣太郎(brs、as)
東真史(b)
清水範也(tp)
さかもとのぶかず(el-tp)
斎木和彦(tb)
「フリー・ジャズ & ジャズ・ロックをベースにしたインプロヴィゼーションバンド、vajuwajuの待望のセカンドアルバムが完成。1993年に東京で結成。多彩なジャンルの影響を受けながら、無知と偏見、雑食癖から過去の偉大な音楽遺産、音楽語法の誤飲誤解誤用も甚だしく、四管一弦二打楽器という編成から通常想像されるアカデミックさ、スタイリッシュさといった要素は皆無、その演奏テクニックとスタイルは稚拙にして粗野粗暴表現衝動の強さだけが際立つ大人気ないインスト・サウンドを構築。要は、大人げない大人たちが集まったオモローなバンドです。」
<track 287> Running After Years / Manu Katche from 『Manu Katche』(ECM 2284) 2012
マヌ・カチェ…、あ、マヌ・カッチェと表記するのか、ECM4作目にしてお名前セイム・タイトル、黒地にオレンジ色文字ジャケ、ECMではオルガンがグルーブしている盤警報のしるし、(たはは、そんなことないか、あるか)
アイヒャーがこのマヌ・カチェを87年ロビー・ロバートソンのトラックで聴いて、つてをたどってスカウトしたという逸話は知りませんでした。さすが佐藤英輔さんの日本盤ライナーだ。
Jazz JAPAN誌の年間ベスト対談記事の冒頭でこのマヌ・カッチェECM新作をベストと挙げていたテキストを目にしたのが春先の品川図書館で、あれ?誰が何と書いていたのだろう?と確かめに翌月行ったら、品川図書館の同誌が飛び飛びに20ページくらい切り取られる被害に遭っているのを発見し同館に報告、平和台図書館で先月確認し佐藤英輔さんによる発言だと認識した。
勇気のある、評論家らしい態度だ。
ぼくはポール・モチアンとエリック・ハーランドの二大巨頭をシーンに視ていたし、エルヴィン以降デジョネット以降ではハーランドが図抜けていると評価していた。そうかー、マヌ・カッチェという存在があったかー。
話題となるジャズドラマーはそれなりにチェックしているけど、躍動重視のラインの個性はハーランドの加速G打法には太刀打ちできないと感じている。
マヌ・カッチェの新しさというのは、また、別枠の拡張を伴っている。取り扱い注意な強度と、ジャズともポピュラーとも落とし込むことの困難な推進力があるものだから、このような盤をECMが(アイヒャーが)問うにあたってモルヴァルやブルンボルグを徴用しての戦略というか苦心というか、には、相当の構想が求められただろう。で、実際に、ECMアイヒャーの音楽にもなっており、ジャズ・ファンを楽しませるには気付かれにくい精神の集中がある。
7分にも及ぶ、こんなスタジオの風景が!アイヒャーもノリノリのオルガン・ジャズを録るようになったのはずい分前からだけどさ、アバクロおじさんのおかげだったか。
Manu Katché - Slowing The Tides
http://www.youtube.com/watch?v=d4UroCOGj2E
ジャズの正体について。
エリンントンや村上春樹や高城れにちゃんは「スイングしなきゃ意味ないね」と言うかもしれない。でもそれはプロパガンダだ。
チャーリー・パーカー『ウィズ・ストリングス』冒頭の一閃(一閃という名の奇跡が数秒も続くが)といい、アルバート・アイラーがコルトレーンの葬儀で吹いた「Truth Is Marching In」といい、デューク・エリントン『マネー・ジャングル』でのピアノといい、マイルス・デイヴィスが老境に「Human Nature」でヘロヘロな名人芸なソロをとるのといい、キース・ジャレット・アメリカン・カルテット『心の瞳』の儀式といい、ミシェル・ドネダ〜齋藤徹『春の旅01』といい、スタン・ゲッツの「オン・ジ・アラモ」といい、マーク・ターナーの「A Life Unholds」でのソロといい、菊地雅章TPPトリオといい、
スイングなんか、してねえだろ?
みんな、だまされちゃいけないぜ、ジャズの正体はジャズに出会う前から聴いている音楽に偏在していて、生きている日々の刻々に偏在してんだぜ、
<track 288> ぐすぺり幼年期 / あがた森魚 2012
あがた森魚『ぐすぺり幼年期』、デビュー40周年の40作目の新作。
最新作が最高傑作は世辞でも誇張でもない、溢れ出るあがた節、毎日が新曲発表状態(すべてのライブを追っかけてるオーシマくんの証言)なのもよくわかる、
聴き始めてペットサウンズが拓いた精神世界のことを想ったわたしなのだくらいに、(そう、ぐすぺり幼年期はペットサウンズだと断定してもいい)、鈴木慶一と曽我部恵一はかなわないやと笑顔を交わしているはずさ、
あがた森魚が口にするものはすべて地上から飛翔して星座になるようなんだ。
駅前から歩いてきて角を曲がると200メートル先からおばさんの笑い声が聞こえたよね!
おばさんの声で「まーやん!よくきたねー」て聞けないのは寂しいよお!
と話すと、おばさんは顔をくしゃくしゃにして笑った、懸命に「まーやん」と声を出してくれた。
おふくろ、久しぶりに笑ってた、来てくれてありがとうとモッツ部長と奥さんとみつえちゃん。
部屋じゅうに新聞紙を敷いて食べたジンギスカンの光景をみんなで想った。
恐怖新聞やうしろの百太郎をリアルタイムで読んで、トイレに行くのが怖かったよなー。
結婚のときに砂川の宿を取ってくれたことを、感謝した。ぼくは25だった、たしか。その宿で布団に寝転がって原稿用紙に向かった、ジャズ雑誌から頼まれていたキース・ジャレットの10枚を書く原稿で、こともあろうに「風の谷のナウシカ」を書くなんてとんでもない破天荒な態度だったけれど、今となってはどことなく真実を突いているようなところもある。
8月25日0時15分おばさん逝去。享年73歳。
おれが生まれる1年ほど前、1960
<track 289> 函館の女 / 北島三郎 1966
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=CNlHa_U1VH0
映像が沁みるなあ。
1964年、東京オリンピック。3さいのおれは記憶にない。
1967年、函館の亀田港町へ引っ越した小学校1年の転校生のおれは北島三郎「函館の女」を歌いながら登校した。28さいの父親が二軒借家の隣に住む同僚、同じ第一労働組合員、と、バスに乗り遅れまいと地響きをたてて駆けてゆく。歌うおれを追い越す、「まさのり、勉強せよー」。
2013年、ニセコのロッジに親父と妹夫婦と子どもたちとで泊まった。夏を過ぎると首の筋肉が落ちたと起き上がれなくなった。いや、まだ赤旗配達はできるんだ、運転できるんだ、日本ハムは3位を目指すんだ、リハビリするんだ、福島原発ダメだったらウチに来い。
1969年、昭和44年の函館の五稜郭駅前は、市電の始発プラットホームもにぎやかに行き交うトラックやバスと密度を上げていたし、駅前はぐるっとバス停留所が4つはあって、停留所のガードレールには空き缶をくくりつけた痰壷、年寄りが次々と痰を吐き出すのを見て、あれは何だ?何のために吐き捨てているのだ?というズレた質問を母と祖母に連れられてしていたのだ。焼き鳥屋が道路まで椅子とテーブルを出しており、人でごった返していた。
2010年に訪れた五稜郭駅前は見渡すばかりの国道わきに過ぎない。ロータリーのカーブもまるっと消滅した一直線の国道になっていて、バスの停留所ひとつあるだけ。タクシーもいない。何かの冗談だろ?人々はどこへ消えたのだ?
何かの冗談だろ?人々はどこへ消えるのだ?
Niseko-Rossy Pi-Pikoe:1961年、北海道の炭鉱の町に生まれる。東京学芸大学数学科卒。元ECMファンクラブ会長。音楽誌『Out There』の編集に携わる。音楽サイトmusicircusを堀内宏公と主宰。音楽日記Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review。
追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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