#75. ジョン・ウィリアムス
クラシック・ギタリスト
2013年10月22日
武蔵野市民文化会館



「ギターの神様」とのうたい文句のあるクラシック・ギター奏者のジョン・ウィリアムスが2009年に次いでこの秋10月に来日して演奏会を行った。500席に満たない響きのいい小ホールでじっくりとギターの音を楽しむことが出来た。ジョン・ウィリアムスの丹念に弾くスペインの作曲家の名曲、そしてジョン・ウィリアムス自身による作品を直に音をからだ全身に感じながら聴き入っていた。タ―レガの<アルハンブラの想い出>、アルベニスの<アストゥリアス>(伝説)などは繊細なギターの作品である。その余韻を味わうには大きな空間より小さな空間の方が有利である。今回もPAを使用していたがそれは気になるものではなかった。ほとんど生音(なまおと)と言っていいほどだった。今回演奏された作品の中にはジョン・ウィリアムス自身の作曲となる作品がスペインの作曲家の作品の間に演奏された。
彼は1941年オーストラリア・メルボルン生まれ。父にギターを学び、のちにセゴビアに師事する。1952年家族でロンドンに移住し、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックに学ぶ。1958年ウィグモア・ホールでロンドン・デビュー。そして世界各地でデビューし、世界中でソロやオーケストラと共演を重ねる。ジュリアン・ブリ―ム(ギタリスト)との二重奏も話題となる。自身のプロジェクト「スカイ」などでも活動し来日も果たしている。現代音楽への興味も示し、武満徹、キューバのレオ・ブローウエルなどの作品を演奏しCDにも収録している。2013年新録音『ステッピング・ストーンズ』(JCW2)、自作自演作の『フロム・ア・バード』(CMCD99056)があり、いずれもカメラータ・トウキョウから出ている。また、ディア・ハンターからアランフェス協奏曲までのギター名曲集CD『ジョン・ウィリアムス/グレイテスト・ヒッツ』(SICC-1183)がソニー・クラシックから出ている。
残念ながら今回の来日が日本最後の演奏会となった。ロンドンでは演奏活動は続ける。生演奏を聴くにはロンドンで。

林 喜代種:東京都日野市在住。80年代初めより現在までクラシック音楽を撮影。一時フォーク・ロック・ジャズ・ 民族音楽も。いま、落語・文楽に興味。(社)日本写真家協会会員

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FIVE by FIVE 注目の新譜


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追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)

オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美

ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

INTERVIEW
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義

CONCERT/LIVE REPORT
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
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#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
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