#82. 小林道夫
チェンバロ/ピアノ奏者
2014年1月24日
東京文化会館



小林道夫はバロック音楽への造詣が深く、J.S.バッハのスペシャリストとして知られている。またチェンバロ奏者、ピアノ奏者としては名伴奏者とのイメージがある。内外の多くの音楽家との共演で印象的な演奏を繰り広げてきている。さらに温厚な人柄と博学で共演音楽家たちの信頼を得ている。それらの音楽家たちの演奏会で小林道夫の伴奏は決して表面に出てこないがしっかりとその音楽を支えているのが分かる。多くの音楽家が信頼する大きな理由かもしれない。聴衆も安心して聴いていられるのである。1933年生まれ。80歳。東京芸術大学音楽学部楽理科卒。以後伴奏者として極めて幅の広い活動を始める。
1956年その地道な活動が高く評価されて毎日音楽賞新人奨励賞を受賞。1960年代に来日した世界的音楽家たち、ゲルハルト・ヒュッシュ、ヘルマン・プライ、ジャン=ピエール・ランパルらと共演し注目を浴びる。1965年デトモルト北西音楽大学に留学。チェンバロ奏者としてドイツ・バッハ・ゾリステン、フランクフルト・バッハ・オーケストラと共演。帰国後はチェンバロとピアノの独奏および伴奏、バロック音楽、アンサンブル、指揮などの活動は多方面にわたる。またジェラルド・ムーアに比肩する名伴奏者として、へフリガ―とアメリカ、フィッシャー=ディスカウとヨーロッパ、ニコレと中国への演奏旅行を行っている。以後現在まで夥しい数の内外の名だたる音楽家と共演している。1970年第1回鳥井音楽賞(現サントリー音楽賞)、1972年ザルツブルグ国際財団モーツァルテウム記念メダル、1979年モービル音楽賞をそれぞれ受賞している。大分県湯布院町に移り住み、湯布院音楽祭を主宰した。現在、大分県立芸術文化短期大学客員教授。また暮れの12月にJ.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」全曲演奏会を長年行っている。多くの人が楽しみにしているコンサートである。礼節を知る清々しい80歳という年齢を感じさせない音楽家である。

林 喜代種:東京都日野市在住。80年代初めより現在までクラシック音楽を撮影。一時フォーク・ロック・ジャズ・ 民族音楽も。いま、落語・文楽に興味。(社)日本写真家協会会員

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追悼特集
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#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
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COLUMN
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#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
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#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

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