Vol.45
Niseko-Rossy Pi-Pikoe
Classic Tracks 374 – 382


巻頭のカラーグラビアはこの10人にしよう、と、いつも思いながら、にまにまはあはあと新しい仕事をしているんですけどね。

The World Ranking Contemporary Jazz Icons 102 in March 2013 by Niseko-Rossy Pi-Pikoe

1. Thomas Mogan 
2. Chris Speed 
3. Henry Threadgill 
4. Kikuchi Masabumi 
5. Mary Halvorson 
6. William Parker 
7. Hashimoto Manabu 
8. John Hollenbeck 
9. Mark Turner 
10. Hashizume Ryosuke 

上沢直之、日本ハムのピッチャーにぞっこん。かわいすぎてキレそうだ。はいはい、投打二刀流のスター、大谷翔平もいます。よーだいかん、中田翔もいる。目指すぞ日本一。いまパ・ リーグ3位。貯金2。今年、優勝させるぞ。

サッカーの美しさに、現代ジャズの音楽の様態を重ねて見ていた筆者であるが、前回タガララジオ44のラストでの名盤『アムステルダム・メモリー・スペース』との出会い、福島恵一さんの蓮實重彦の引用(http://miminowakuhazushi.blog.fc2.com/blog-entry-292.html)を読みながら、「野球というのは役割りシバりでタイム感覚がガチガチなスポーツだよなあ」と冷ややかな目でいたのに。

高柳昌行のクールジョジョとグレン・グールドのゴルトベルク81を聴いているように、プロ野球に夢中になっていた、ここんところ。

編集CDR『June 2014』 20140613
01 317 East 32nd (L.Trisitano) / Jojo Takayanagi from Cool Jojo
02 Bach: Goldberg Variations, BWV 988 - Var. 1 / Glenn Gould 1981
03 Infancia / Egberto Gismonti Group
04 I Stand Alone / Robert Glasper Experiment Feat. Common & Patrick Stump
05 ヤード / TOKYO No.1 SOUL SET
06 声明「涅槃講式」 / 青木融光大僧正 from伝統音楽のすすめ(声明・能楽・箏曲・地歌)
07 松村禎三:アプサラスの庭 / 室内楽’70 - 松村禎三 - 松谷翠 - 植木三郎 - 野口龍
08 奇跡 / 小谷美紗子
09 The Lady In Red / The Stan Getz Quartet


<track 374> Please Please Me / The Beatles

You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=he0B0VMxCsw

表参道の月光茶房に集まって。http://www.enpitu.ne.jp/usr/bin/day?id=7590&pg=20140530 耳の枠はずし「ディスク・レヴュー 2014年1〜5月 その2」(http://miminowakuhazushi.blog.fc2.com/blog-entry-298.html)のトップバッター、アン・ガースリーの音源におののいていた。

この頃のポールになりきって、アナウンスするのさ、「1曲目は、マイケル・ピサロ、ジル・オーブリー、パトリック・ファーマー、ルシオ・カペーセ、スティル・ライフ、アムステルダム・メモリー・スペースに続く、最前線世界ランキング1位に躍り出たアン・ガースリー!」。

若い女性たちの悲鳴のような歓声。




<track 375> Codiaeum Variegatum / Anne Guthrie (Students of Decay) 2014

ドネダ以降の即興シーンの行く末を、英国The Wire誌もジャンル性の束縛に足を取られてピントを失っているテン年代、エレクトロアコースティックの聴取系はフィールドレコーディングに侵食して滲んでゆく必然。

たぶんおれだけが夢想しているんだが、ジャズもクラシックもポストロックも古楽も現代音楽も、日本の伝統音楽をも、統一する聴取の理論は、福島恵一と益子博之が見つめている風景に存在するのではないか。

インプロを聴く耳で、クラシックのコンサートを受信しても何も問題はなかった。

「強度」としか言いようがない。聴取、とは、前のめりになって聴き取る、ということだ。

何々の音が聞こえてくる、何々のサウンドに似ている、というのは、到来する音を受け身しているだけなのだな。

フィーレコ耳には、耳の焦点の自在化、が、重要な要素だ。

それが「聴き取る」ことを更新させた。

Anne Guthrie - Branching Low and Spreading
You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=PclnSQT_bNQ

Anne Guthrie - Rough Above With Uneven Base
You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=Xh5DAzT1Wfs


<track 376> Craig Taborn - Chants

You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=YZwukpm6xd4

これが「チャンツ」だよ、また掲げているけど。

いよいよタダマス14の宣伝。年に4回、四谷三丁目の隠れ家のような音楽喫茶ライブハウス「喫茶茶会記」のご理解をいただいて、ダウンタウンシーンの新譜紹介をしています。

益子博之=多田雅範四谷音盤茶会 Vol.14
2014年7月27日(日) 開場18:00 開演18:30 料金\1300(1ドリンク付)
会場:綜合藝術茶房「喫茶茶会記」 http://gekkasha.modalbeats.com/

聴取の交差、触発、発見。海外のミュージシャンセレクト(http://elintruso.com/2014/01/15/encuesta-2013-musicos-internacionales/)のラインナップと視野を共有しているのがヤバい。この6月も益子はニューヨークのシーンを定点観測しに出かけていった。

Best 10 CD 0f 2013: 

1. Mary Halvorson Trio: Ghost Loop (ForTune Records 0010 010)
Mary Halvorson - electric guitar; John Hébert - double bass; Ches Smith - drums.

2. RJ Miller: Ronald's Rhythm (Loyal Label LLCD 012)
RJ Miller - drums, keyboards, analog synthesizers; Adam Chilenski - electric bass; Pete Rende - analog synthesizers (2, 5, 7), organ (4); Leo Genovese - accordion (3); Liz Kozak - piano (3), analog synthesizers (7).

3. Kris Davis: Massive Threads (Thirsty Ear The Blue Series THI 57208.2)
Kris Davis - piano.

4. Matt Mitchell: Fiction (Pi Recordings PI 50)
Matt Mitchell - piano; Ches Smith - drums, percussion, vibraphone.

5. Ryosuke Hashizume Group: Visible/Invisible (Apollo Sounds APLS 1304)
橋爪亮督 - tenor saxophone, loops; 佐藤浩一 - piano; 市野元彦 - electric guitar, effects; 織原良次 - fretless electric bass, loops; 橋本 学 - drums, percussion.

6. The Claudia Quintet: September (Cuneiform Records Rune 377)
Chris Speed - clarinet, tenor saxophone; Matt Moran - vibraphone; Red Wierenga - accordion; Drew Gress double bass (1, 4, 7-10); Chris Tordini - double bass (2, 3, 5, 6); John Hollenbeck - drums, percussion.

7. Derrick Hodge: Live Today (Blue Note Records I6828922)

8. Ben Allison: The Stars Look Very Different Today (Sonic Camera Records SC 1301)
Steve Cardenas - electric guitar; Brandon Seabrook - electric guitar, banjo, electronics; Ben Allison - double bass; Allison Miller - drums.

9. Craig Taborn Trio: Chants (ECM Records ECM 2326)
Craig Taborn - piano; Thomas Morgan - double bass; Gerald Cleaver - drums.

10. Benoît Delbecq and Fred Hersch Double Trio: Fun House (Songlines Recordings SGL 1600)
Benoit Delbecq - piano; Fred Hersch - pianos; Jean-Jacques Avenel - double bass; Mark Helias - double bass; Steve Argüelles - drums, live electronics; Gerry Hemingway - drums.

extra. Aya Nishina: Flora (Tzadik Composer Series TZ 8098)
Becca Stevens - voice (1, 2, 4, 6); Gretchen Parlato - voice (4, 6); Monika Heidemann - voice (4, 6); Sara Serpa - voice (5, 6); Jen Shyu - voice (3); Nina Riley - voice (2).

さすが年間ベストに並ぶ、このミュージシャンたち。

これまで3度の年間ベスト10を発表。ジャケと選評は音楽サイトmusicircus企画「この一年に聴いた10枚」の益子博之さんの項目で閲覧できます(http://homepage3.nifty.com/musicircus/main/2013_10/tx_7.htm






<track 377> Vinterhymne (December Song, 2013)

You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=wJAkyEpR70Y

のおおお!トーマス・モーガン。このつまびきが聴こえるか。

4月27日と28日に、連続して“トーマス・モーガン世界最高”と耳にする。茶会記に出入りする現役ベーシスト。大泉学園インエフのマスター。

酔ったベーシストが喫茶茶会記に入ってくるなり、かかっているCDに「トーマス・モーガン!」と叫び、トーマス・モーガンは最高だと発語するぼくを指さして、トーマス・モーガンを知ってるひとに出会った!と目を丸くしている。ここにいるみんな、トーマス・モーガンがナンバー・ワンだと思ってますよお、と、返球すると、ウッドベースを持ち上げながらうめいてよろめいて喫茶茶会記の高価なランプのガラス製のシェードをパンと割ってしまう。モーガン知らないジャズファンはもぐりだ、すいませんすいません、わあ高いのに、割れたガラス触ったらだめ!、なんでみんなモーガン知ってるの!・・・なんだか昭和の喧騒にタイムスリップしたような。

翌日は大泉学園のインエフで。厨房にはヘイデンのジタンのLPが飾ってあって、ぼくがジタンはいいよね、20代の頃ヘイデンばかり集めてそこからオーネットに行ってジャズの裏街道歩いたヘンタイですからねー、と話していたら、店主が、そんなことはない!ぼくはヘイデンのマイ・バック・ページでベースを手にしたのだ!といきなり目が輝き話は弾む。だしぬけに店主は、いまのジャズシーンではトーマス・モーガンが一等いいと発語する。どえええっ!一緒に行った正夫兄さんと目を見合わせて背中をたたいて、昨夜のモーガン事件やら、どっかーん、兄さんもわたしもモーガン話は山盛り状態なのだー。ぼくたちのモーガン発見は早いですよ、日野菊地のカウンターカレント(2007)で連れてきた無名のアティアス、モーガンから!ECMは昨年春にモーガンをベースに据えた3作4CDをリリースしていてですね・・・。

「現代ジャズの新皇帝トーマス・モーガンを重用して、ニューヨーク制圧を決定的にするECMレーベルの現在」
http://www.jazztokyo.com/five/five1000.html

Tomasz Stanko New York Quartet
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=GGgO8TicDHg

Jakob Bro "Izu"
You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=FXbVKTmTrRk






<track 378> All The Things You Are (1953) by Art Tatum

アルテス出版から『すごいジャズには理由(ワケ)がある〜音楽学者とジャズ・ピアニストの対話』が出ている。岡田暁生さんとフィリップ・ストレンジさんの本。

これが素晴らしい、面白い。今年のジャズ本MVPかも。

岡田暁生は耳いいね。だいたいクラシック上がりのひとのジャズ記述はハズレが多いけれど、1960年生まれ、世代もいいのかも、若い頃にあった視野というか耳の環境は大きいと思う。チャーリー・パーカーが練習と研究の鬼だった、やっぱそうだよねー。

なんだお、せっかく対話相手のストレンジ教授がクレイグ・テイボーン『チャンツ』ECMを取り上げているのに(!)、気付かないのか岡田!これがトーマス・モーガンなんだぞ。なにがジョンケージみたいですねだ、その一言でMVPなし。

スコット・ラファロもトーマス・モーガンも、タイプもタッチも異なるが宇宙人である“同型”だ。

ストレンジ教授はボボ・ステンソン、アンダーシュ・ヤーミンを評価したり、ホランドやピーコックまで言及しているけれど、岡田先生にはそこを掘ってほしかったのだ、コードとか対位法とかの複雑性に重きを置いているから聴こえていないものは全く聴こえていないのではないか。

コードで語るなら柴田南雄や山下邦彦、菊地成孔には敵わないのだろうし、ジャズに関してはストレンジ教授のほうが生涯逆転できないくらい格上だ(だからこそ対話でご教示いただいているのが本書かー)。

アルテスで片山杜秀と岡田暁生の吉田秀和追悼対談読んだけれど、この二人が今のところ権威に一番近いのだろう。片山さんの三善晃連載も、ありがたいしよく知っているとは思うけれど、なんだかなあ、一般誌であの芸風かなあ。文壇稼業もたいへんなのだ。

岡田さんの佐村河内事件に対する見解(http://blogs.yahoo.co.jp/go_sinzan/39697994.html)、“「交響曲第1番」は、傑作ではないけれど、悪くない曲だと思う”、まさにそう。おれは、いい曲だと思う。いまでもいいオケで、コンサートホールで全身で聴いてみたいと思うもの。

いずれにしても、アート・テイタムがそんなにすごいとは今まで知らなかった。

聴いてみよー。

All The Things You Are (1953) by Art Tatum
You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=apkgYw7QMhU&list=RDapkgYw7QMhU

楽譜的にはすごいのだけど、ジャズとしてはこんなの当たり前すぎて退屈だ。

これならハイドンの弦楽四重奏曲聴いたほうがいいや。

山下邦彦が、ビートルズ、キース・ジャレット、ユーミン、坂本龍一、小室哲哉、ミスター・チルドレンへと分析を進め、次は菊地雅章である(未刊行)、このライン。

わたしはクラシックよりもジャズ、ジャズよりもビートルズ、ビートルズよりもインプロ、インプロよりもミスチル、ミスチルよりも菊地雅章や現代ジャズやフィーレコ、と、基本的にあとから出てきたジャンルの優越を感じる。

ジャズを、クラシックを、インプロを、「わかりたい」と思念した時点で負けなのだよ、若人よ。

残忍に聴け。獰猛に聴け。そこに道ができる。アントニオ猪木か!

『世界へと滲み出す脳』古谷利裕の序文がいい。

『ある作品を観てそこから決定的な「何か」を感じてしまったとする。その時に感じられた「何か」を、その作品の物理的な組成や仕掛けられた仕組み(構造)にすべて還元することはできないだろう。構造に還元し切れないものこそが、その作品独自の質であり、オーラである。
(中略)
私の感じる「何か」がたんに私の内部に由来するのではなく、外側にある世界に対応するものだということを示すのは実は簡単なのかもしれない。それは私が生命を維持することができている事実によって証明される。私は私の感覚によって生命を維持するのに必要な情報を得て、危険を察知してそれを避ける。もし私の感じる「何か」が恣意的なもの(幻)に過ぎなかったとしたら、私は生きている状態を維持することが出来なくなってしまう。』


<track 379> Keith Jarrett / Charlie Haden Jasmine

You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=1dZ0Ytf9NBI

ジャスミンの続編がリリースされるそう。おれは、この二人、何を弾いても許す。彼らが居なかったら、いまのおれは居ない。

学生時代に住んでいたアパートがまだあったよ。30数年前に。近所の銭湯も無くなって、デイリーヤマザキも、ラーメン大学も、古本屋もなくなったけど。

Where Can I Go Without You - Keith Jarrett & Charlie Haden
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=aRecSg8yfgk




<track 380> 石島正博 : <<With … デュオ>> / 窪田翔 per 坂口昌優 vln

2014年6月13日(金)けやきホール(古賀政男音楽博物館)で聴いてきた堀内さんが、注目すべき作曲家として石島正博を挙げていた。

311以降に聴く現代音楽は可能なのだろうか。










<track 381> awa / Satomomagae 2012

耳の枠はずし「ディスク・レヴュー 2012年1〜3月@」で、知る。
http://miminowakuhazushi.blog.fc2.com/blog-entry-158.html

三鷹に「おんがくのじかん」というハコがあるのね。

フリーフォークとフィーレコ耳の邂逅が音源『awa』になっているのだった。

このSatomomagaeがインスパイアされた音楽のことをきいてみたい気がする。ブリティッシュ・トラッドとか80年代のネオアコの盤が挙がるだろうか。ブライアン・イーノもリストされるだろうか。

あがた森魚の永遠の遠国と地続きになっているように、ぼくの耳は受信する。

木造のカフェに集まって耳をすまして音楽を聴くという夢想。

夜。

快適な密室感と、その空間を見透かすと、遠くの街の戦地からのレポートが届いてきている。

「原子力豊かな未来と町づくり」などとアーケイドに掲げられている風景は、今となってはアルバイト・マハト・フライと同型なことだと外国の友だちが指摘してくるだろう。

Satomimagae「虹」at 新宿ロフト 27.Jun.2013
You Tube > http://www.youtube.com/watch?v=tuWkyGGDdBc


そうねえ、タガララジオのテキストは長い気がするの、自分ではなるべく手短かに、新聞の見出しくらいのつもりで書いているつもりでいる。日本経済新聞の見出しように、3段階見出しにしてコンパクトにしてみようかな。そうしたら女子大生のなつみちゃんに読んでもらえるかな。

Mary Halvorson Trio "no. 36" @ Cornelia Street Cafe, 8-10-12
You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=s8gxoQNEiPY

"Folk Song" 渋谷毅/市野元彦/外山明
You Tube > https://www.youtube.com/watch?v=6Vc6RQq9sZc


ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ)のコンサートは良かったなあ。

ライブレポートしていた> http://www.jazztokyo.com/live_report/report665.html

編集CDRを交換する仲間のホソダさんが、ウィスペルウェイのCDトラックを収録したものを構想したとのこと。これが、ジャンルの交錯に気付かないような統一感で、ECMも上原彩子もじつによく響く。

編集CDR『CANTEIRO』曲目リスト

01 J.S.Bach : Musikalisches Opfer BWV10 / l'Orient Imaginaire(ALLA TURCA 99年 #01)
02 Vivald I : Larghetto in d minor from F Major violin concerto RV 295
Pieter Wispelwey & florilegium (Vivaldi : Concerti for cello and orche 97年 #01)
03 A Beira Da Cancao / Andre Mehmari (Canteiro 11年 DiscU #10)
04 Milomba / 向島ゆり子 (Right here!!96年 #02)
05 バンジョウO・K / ミス妙子とそのグループ(笑ふリズム 50年 #12)
06 Solitude / Astor Piazzolla(Lumiere 76年 #01)
07 Nina bobo / Sayekti(オーディブック 魅惑のクロンチョン#04)
08 Stamble jampang / Isnarti dan Rivany (オーディブック 魅惑のクロンチョン #07)
09 Kr. SeDJak Kita Berpisah / Ismanto (クロンチョン歴史物語 #21)
10 Vivaldi:Adagio in C Major from concerto for strings RV 109
Pieter wispelwey & florilegium (Vivaldi:Concerti for cello and orchestra #09)11 Avanti / Cluster (Grosses wasser 79年 #01 )
12 Isodea/ Cluster (Grosses wasser79年 #03)
13 Who By Fire / Giovanna Pessi & Susanna Wallumrod (If Grief Could Wait 12年 #02)
14 The Return Of Per Ulv / Terje Rypdal (If mountain could sing 01年 #01)
15 Vivaldi:Concerto in a minor RV422 Largo
Pieter wispelwey & florilegium (Vivaldi:Concerti for cello and orchestra #21)
16 Milonga Triste / Hugo Diaz (The Tango Lesson_Original Motion Picture Soundtrack 97年 #01)
17 Viagem De VerAO/Andre Mehmari feat.Jussara Silveira (Canteiro 11年 DiscU #02)
18 Rage (Voice)/ Fred Frith Thomas Bloch
(The Tango Lesson_Original Motion Picture Soundtrack 97年 #07)
19 J.S.バッハ:マタイ受難曲 Nr. 39 Arie (alt): Erbarme dich mein
鈴木雅明指揮 バッハ・コレギウム・ジャパン 99年 DiscU#15
20 blanc
21 プロコフィエフ:つかの間の幻影 作品22 第18曲
上原彩子 / p プロコフィエフ作品集 07年 #31
22 ジョン・ケージ : ノクターン / ポール・ズーコフスキー(vln) 高橋悠治(p)
(LP盤『新しいヴァイオリンの世界』 75年 B #01)


<track 382> ヤード / TOKYO No.1 SOUL SET 1996

「上と下の歯が うまくかみ合っていないようなんだ」

女の子が生まれて、歯がはえてきて、上の歯と下の歯をクリクリ音をたてては笑っていたんだ。

メール。

本当色々あったけど、お父ちゃんお母ちゃんの子どもで良かったなと思うよ
ありがとう

長女かなみんが台東区に婚姻届を出したと。

20分くらい泣く。

長男みみまんが、「運命は結局予め定められている」とか「試練はそれを乗り越えられるものの前にしか来ない」と言ったお父ちゃんの言葉をずっと持っていたよと父の日メール。受験のとき、そんないいこと言っていたのか。

2ヶ月まえの辛い時期のおれに言ってやりたい。


コーヒーとカフェと音楽。

今回のタガララジオ45表紙写真は、左からトニー・マラビー、田村夏樹、鈴木輝昭、ポール・マッカートニー。撮影はポール・ニルセン・ラブ。

月光茶房でいつも思いつきの夜会。ホソダさんとは編集CDR交換会。

ジョン・サーマンの『Saltash Bell』の5曲目を就職お祝いとしてくれていたので聴く。

「自転車を買ってもらって、五稜郭からの支線のあの踏み切りのこの位置、とか、まゆみちゃんちの肥溜めの裏、八百屋のあの木箱、米屋のポスト、だれかが溺れた底無し排水沼の立て札の前、工事の砂利山、を、バスの停留所に見立てて、ルート化して巡り続けていた。ブレーキをかけて立ち止まるたびに、そこに世界が開けていることに見蕩れていた。ただのヘンタイ小学生だ。フィーレコだ。」

小学3年生になっても自転車に乗れないでいたおれを、自転車を教えるためだけのように或る日曜日に出会った5年生の大きくてちょっと太った女の子。とても離れたところにある小さな木造の八百屋さんのお姉ちゃんだった。お互いに名前を知らないままに、何日か放課後にうちの前で会った。乗せて乗せてとせがんでばかりのおれ。うしろに乗せてあちこち走ってくれて、背中にしがみついていた。乗れるようになったら、喜んでくれて、二人で笑った。翌日から一人で自転車に乗って、新しい風景に夢中になった。何ヶ月かして、お姉ちゃんの八百屋の前を通りに行ったら、木造の建物は壊されていて更地になっていた。

今、40何年ぶりに思い出した。二度と会えなかったお姉ちゃん、元気でいたらいいな。

雑誌『WIRED』Vol.12が「コーヒーとチョコレート」
http://wired.jp/magazine/?id=12
編集長による巻頭言「フレッシュ・コーヒー・マニフェスト」がいい。

多様な仲間が集まって、クールに批評が生まれる。

ヴィンセント・ムーンの動画を、また見ながら夜更かしをしている。
http://www.vincentmoon.com/video-view-les-previsions-2-2014-410.html



Niseko-Rossy Pi-Pikoe
1961年、北海道の炭鉱の町に生まれる。東京学芸大学数学科卒。元ECMファンクラブ会長。音楽誌『Out There』の編集に携わる。音楽サイトmusicircusを堀内宏公と主宰。音楽日記Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review。

WEB shoppingJT jungle tomato

FIVE by FIVE 注目の新譜


NEW1.31 '16

追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley

FIVE by FIVE
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣


COLUMN
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi

#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻


音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美

カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子

及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)

オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美

ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)

INTERVIEW
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義

CONCERT/LIVE REPORT
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄


Copyright (C) 2004-2015 JAZZTOKYO.
ALL RIGHTS RESERVED.