#98. アルヴォ・ペルト
作曲家
2014年10月14日
ホテルオークラ



芸術文化の発展に寄与した世界の優れた芸術家を顕彰する、第26回「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催:公益財団日本美術協会)の音楽部門でエストニア出身の作曲家、アルヴォ・ペルトが受賞した。アルヴォ・ペルトは1935年9月11日、エストニア・バイデに生まれる。1963年に27歳でタリン音楽院(現エストニア音楽演劇アカデミー)を卒業。ソ連統治下、わずかに手に入る情報をもとに現代音楽の技法を身につける。鈴の音が鳴り続けるように一定のリズムで繰り返す「ティンティナブリ(鈴ならし)」という独特の作曲技法で現代音楽界に独自の存在感を誇る作曲家である。ヴァイオリンとピアノのための『タブラ・ラサ』『鏡の中の鏡』などの器楽曲をはじめ、『ヨハネ受難曲』ほかの合唱曲の評価も高い。1990年には初来日を果たし、『ヨハネ受難曲』を東京・目白にある東京カテドラル聖マリア大聖堂で演奏。今回は3度目の来日である。2010年エストニア各地で生誕75周年を祝う会が行われ、30年振りに祖国に帰国した。その際にタリン近郊に自筆楽譜などを保管する「アルヴォ・ペルト・センター」を設立。合同会見の後の個別懇談会では「精神的な芸術には祈りの気持ちがある。シューベルトの音楽はすべてが祈り。祈ることで何かが変わる。」1960年代後半からグレゴリオ聖歌など中世の単旋聖歌、ルネサンス期の多声聖歌など「祈り」の音楽の探究に転じ、「ティンティナブリ」を発見する。ピアノのための小品『アリーナのために』で独自の形式を確立し印象付ける。

   

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林 喜代種 Kiyotane Hayashi
東京都日野市在住。80年代初めより現在までクラシック音楽を撮影。一時フォーク・ロック・ジャズ・ 民族音楽も。いま、落語・文楽に興味。(社)日本写真家協会会員。

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