●7/29 ジョルジォ・ガスリーニ逝く
イタリア・ジャズ界のマエストロ、ピアニストで作曲家のジョルジォ・ガスリーニが一ヶ月ほど入院していたボルゴターロ(パルマ)の病院で7月29日に亡くなった。1929年10月22日ミラノ生まれ、84歳。50年代半ば、ガスリーニは十二音音楽をジャズ言語に持ち込むという先駆的な試みを始めた。それは60年代にリリースされた『オルトレ』、『ダルアルバ・アルアラバ』などで聴ける。70年代にかけて、ガトー・バルビエリ、ドン・チェリー、スティーヴ・レイシー、ジャン=リュック・ポンティなどと共演、アルバムを残している。81年には独自の編曲によるモンク作品集を、82年にはアンソニー・ブラクストンとの共演作をリリース。自身の作品を演奏する他、91年にはアルバート・アイラー、2000年代にはサン・ラ、ジョン・コルトレーン作品を取り上げ、再解釈を行っている。また、ピノ・ミナフラが結成したイタリアン・インスタビレ・オーケストラに1991年から1996年にかけて参加、オーケストラのために<ピエロ・ルナーレ>、<スカイズ・オブ・ヨーロッパ>を作曲している。晩年まで演奏活動を続け、生涯で4000回以上の公演を行い、録音も多数残した。ガスリーニはジャズだけではなく、アントニオーニ『夜』の音楽を担当したのをきっかけに映画音楽の分野でも60年代から70年代にかけて活躍している。2001年に来日、横濱ジャズプロムナードなどでソロ公演を行った。
関連記事:http://www.jazztokyo.com/column/reflection/v14_index.html
@メールスジャズ祭1992年 photo by Kazue Yokoi
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●7/29 イドリス・ムハマド逝く
ジャズ、ファンク、R&Bなどジャンルを横断して活躍したドラマーのイドリス・ムハマドが7月29日、ニューオーリンズで亡くなった。糖尿病の治療を続けていた。イドリスは、16才の時にファッツ・ドミノの大ヒット<ブルーベリー・ヒル>でデビュー。後年は、ファラオ・サンダース、ルー・ドナルドソン、グローヴァー・ワシントンJr.などと共演した。リーダー・アルバムも多い。享年74。
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●8/05 Jazz Inside Magazine 8月号刊行
NYを中心に全米のジャズ情報を網羅するフリー・マガジン『Jazz Inside Magazine』8月号のカヴァー・ストーリーは、ベテラン・ピアニストのケニー・バロン。ケニー・バロン、アレックス・フォスターらのインタヴューの他に、CDレヴューやコンサート/ライヴ情報を満載。無料でデジタル・ヴァージョンをダウンロードできる。
http://jazzinsidemagazine.com/publications/guide/august-2014
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●8/12 ジャン=ジャック・アヴネル逝く
スティーヴ・レイシーとの共演で知られるフランスのベース奏者ジャン=ジャック・アヴネルが8月12日入院先の病院で亡くなった。1948年6月16日生まれ、66歳。70年代半ばからスティーヴ・レイシーと共演、彼が亡くなるまで約30年に渡って活動を共にした。日本にもレイシーのグループで来日。数多くのレイシーのCDでその演奏が聴ける。他にマル・ウォルドロンを初めとするさまざまなミュージシャンとの共演盤があるが、沖至『オペラ・ナイト』(1986年)、加古隆『幻想行』(1990年)の録音にも参加している。近年はフランソワ・ラウリン、ブノワ・デルベックなどのグループの他、自身のDAGトリオ(J.J.アヴネル、ソフィア・ドマンシッチ、サイモン・グベール)とのトリオで演奏活動していた。
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●8/15 タイガー大越教授外務大臣表彰伝達式
外務大臣表彰を受けたタイガー大越(本名:大越徹)バークリー音大教授への伝達式が去る8月15日、在ボストン日本総領事館で行われた。外務省は同教授が長年に亘り音楽を通じ日米交流及び対日理解促進に果たした貢献は極めて大きいものであることを認め、その貢献を称え、受賞を決定したもの。伝達式にはデーヴィッド・マーシュ・バークリー音楽大学副学長を始めとするタイガー大越教授の友人や御家族が出席し、受賞を祝った。
http://www.boston.us.emb-japan.go.jp/ja/CULTURE_EDUCATION/photos/2014tiger.html
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●9/06 ECMカタログがiTunesに
ECMカタログのiTunes配信が本格的にスタートした。オーナー/プロデューサーのマンフレート・アイヒャーがiTunes配信用にリマスタリングを監修した音源が「Masters for iTunes」の名の下に配信開始。第1回目としてジャズとクラシックから15タイトル。10月にも第2回リリースが予定され、今後、逐次配信カタログを増やしていく予定。
カタログの詳細は;http://www.iTunes.com/ecmrecords
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●9/12 ジョー・サンプル逝く
ジャズ・フュージョン界で活躍したピアニスト、ジョー・サンプルが9月12日に亡くなった。学生仲間のウィルトン・フェルダー、ウェイン・ヘンダーソン、スティックス・フーパーとバンドを結成、1960年にジャズ・クイルセイダースとしてデビュー、1972年にクルセイダースと改名、よりポップな路線で幅広いファンに受け入れられ、後のフュージョン・ブームを牽引するグループとなる。クルセイダース解散後もソロ活動を続けていた。代表アルバムにはクルセイダースのヒット作『ストリート・ライフ』、『ラプソディ&ブルース』の他、ソロ名義の『渚にて』、『虹の楽園』などがある。
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●9/18 ケニー・ホイーラー逝く
イギリスのジャズ界に大きな足跡を残したトランペット/フリューゲルホーン/コルネット奏者/作曲家のケニー・ホイーラーが9月18日ロンドンで亡くなった。1930年1月14日カナダ、トロント生まれ、84歳。1952年にイギリスに渡り、ジョー・ハリオット、ロニー・スコットと活動、1950年代末ジョン・ダンクワースのオーケストラのメンバーとなる。60年代後半以降、フリー・ムーヴメントに関わり、ジョン・スティーブンスのスポンテニィアス・ミュージック・アンサンブル、アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハのグローブ・ユニティ・オーケストラ、アンソニー・ブラクストンのグループなどに参加。1975年には自身のリーダー作『ヌー・ハイ』をECMに録音、1977年にジョン・テイラー、ノーマ・ウィンストンとグループ“アジマス”を結成、80年代にはデイヴ・ホランド・クインテットでも演奏。また、1988年に結成されたベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラのメンバーでもあり、作品を提供。ECMなどに多数のリーダー作がある。
http://www.jazztokyo.com/rip/wheeler/wheeler.html
@ベルリン・ジャズ祭2006年 photo by Kazue Yokoi
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●9/20 Downbeat Magazine 10月号刊行
「ダウンビート」誌10月号((Volume 81, Number 10) のカヴァー・ストーリーはトロンボニストのワイクリフ・ゴードン。特集は、チャーリー・ヘイデン、ジェイソン・モラーン、マーク・ターナー。
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●9/24 ワミーズの「プレイズ・S.レイシー」第3弾はライヴ盤
スティーヴ・レイシーのスピリッツを継承し、レイシーの楽曲を専門に演奏するグループ「ワミーズ」(Whammies)の第3弾がリリースされたが、初めてのライヴ盤。ワミーズはアルトサックスのJorrit Dijkstraを中心とする6人編成のグループでハン・ベニンクがドラムスを務めている。モンクの楽曲を1曲含む今回のアルバムは今年の初頭、イタリアのパドヴァで録音された。
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●9/28 札幌ジュニア・ジャズスクールバンド・ボストン・ツアー完遂
タイガー大越バークリー音大教授らの尽力でボストン・ツアーを敢行した中学生バンド、札幌ジュニア・ジャズスクールバンドがボストンでの5回の演奏会とクリニックを無事完遂した。22人の中学生バンドは素晴らしい演奏と礼儀正しさで現地の大きな評判を呼んだという。
https://www.facebook.com/572768352772511/photos/pcb.736643043051707/736642333051778/?type=1&theater
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●10/01「ジャレット+ヘイデン/ラスト・ワルツ」が重量盤LPで
キース・ジャレットとチャーリー・ヘイデン最後の共演となった『ラスト・ワルツ』(ECM2399) が2枚組アナログ・ディスクとしてECMから発売される。
LPは180gの重量盤。
2枚組LPのカップリングは以下の通り;
SIDE A: 1 My Old Flame 2 My Ship
SIDE B: 1 ‘Round Midnight 2 Dance Of The Infidels
SIDE C: 1 It Might As Well Be Spring 2.Everything Happens To Me
SIDE D: 1 Where Can I Go Without You 2 Every Time We Say Goodbye 3 Goodbye
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●10/02 『Downbeat』11月号刊行
米『ダウンビート』誌11月号(Volume 81, Number 10)が刊行された。カヴァー・ストーリーは、トニー・ベネットとレディ・ガガ。ふたりは2011年発売の『デュエッツ』で<レディ・イズ・ア・トランプ>をデュエットしたが、今回はフル・アルバム『チーク・トゥ・チーク』を制作、大きな話題を呼んだ。
特集は他に、ビル・フリゼール、Dr.ジョン、オリン・エヴァンス。ブラインドフォールド・テストは、グレゴリー・ポーター。
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●10/10〜11 シアトル・イアショット・ジャズ・フェスティバル
シアトル恒例の「シアトル・イアショット・ジャズ・フェスティバル 2014」の詳細が決定した。市内各所を会場に行われるが今年の主な出演バンドは以下の通り;
ファラオ・サンダース4、ジョー・ロヴァーノ/デイヴ・ダグラス4、グレッグ・オズビー4、ジャッキー・テラソン3、デイヴ・リーブマン・ニュー5、フランソワ・クトリエ/アーニャ・レヒナ2、ルー・タバキン3他。
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●10/12 Japanese New Music Festival
10月1日から始まった1か月にわたるコペンハーゲン・ジャズ・フェスティバルの期間中、12日に「Japanese New Music festival」の特別イベントが予定されている。出演は、ルインズの吉田達也、アシッド・マザーズ・テンプルの津山篤、川端一という「聖家族」のメンバーたち。3人がいろいろな組合わせで登場、即興演奏を展開する。
http://www.jazz.dk/koncert/10093/
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●10/24 ムーハル・リチャード・エイブラムス・クインテット
AACMの創設者でベテラン・ピアニストのムーハル・リチャード・エイブラムスがクインテットを率いてNYでコンサート行う。主催は、AACMニューヨーク。
ムーハル・リチャード・エイブラムス(p)
ブライアン・キャロット(vib)
デイナ・スティーヴンス(ts)
リンゼイ・ホーナー(b)
レジー・ニコルソン(ds)
10/24 8:00pm
コミュニティ・チャーチ・オブ・ニューヨーク
一般 $30 シニア/学生 $15
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●10/24 アポロ・シアターでガラ・コンサート
全米ジャズ基金(ジャズ・ファウンデーション・アメリカ)毎年恒例の「ア・グレート・ナイト・イン・ハーレム」が今年13回目を迎え、ハービー・ハンコックやクインシー・ジョーンズなど大物の出演が予定されている。これは、ハービーがクインシーから「永年功労賞」を授与されるもので、参列するのは、ブルース・ウィリス、チャカ・カーン、アル・ジャロウ他。クラーク・テリーやジミー・ヒースをフィーチャーするスペシャル・バンドをハービー自身がリードする場面も予定されている。
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●10/30〜11/02 ベルリン・ジャズ祭
今年50周年を迎えるベルリン・ジャズ祭のプログラムが発表された。アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ/高瀬アキ、またジルケ・エバーハルトによる今年が没後50周年にあたるエリック・ドルフィー・プロジェクト、他にウルリッヒ・グンペルト/ヨーヘン・ベルクによるショート・オペラ、ザ・シング(マッツ・グスタフソン、インゲブリクト・ホーケン・フラーテン、 ポール・ニルセン・ラブ)、マッツ・グスタフソンを始めとするスウェーデンのミュージシャンが終結した“ファイア!オーケストラ、ダニエル・ユメール、ベニー・ゴルソンなどが出演。また、10月28日には映画館デルフィで3本のジャズ映画、『プレイ・ユア・オウン・シング』、『バード』、『ラウンド・ミッドナイト』が上映される。
https://www.berlinerfestspiele.de/de/aktuell/festivals/jazzfest/ueber_festival_jazz/aktuell_jazz/start.php
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追悼特集
ポール・ブレイ Paul Bley
:
#1277『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』(ピットインレーベル) 望月由美
#1278『David Gilmore / Energies Of Change』(Evolutionary Music) 常盤武
#1279『William Hooker / LIGHT. The Early Years 1975-1989』(NoBusiness Records) 斎藤聡
#1280『Chris Pitsiokos, Noah Punkt, Philipp Scholz / Protean Reality』(Clean Feed) 剛田 武
#1281『Gabriel Vicens / Days』(Inner Circle Music) マイケル・ホプキンス
#1282『Chris Pitsiokos,Noah Punkt,Philipp Scholtz / Protean Reality』 (Clean Feed) ブルース・リー・ギャランター
#1283『Nakama/Before the Storm』(Nakama Records) 細田政嗣
:
JAZZ RIGHT NOW - Report from New York
今ここにあるリアル・ジャズ − ニューヨークからのレポート
by シスコ・ブラッドリー Cisco Bradley,剛田武 Takeshi Goda, 齊藤聡 Akira Saito & 蓮見令麻 Rema Hasumi
#10 Contents
・トランスワールド・コネクション 剛田武
・連載第10回:ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報
シスコ・ブラッドリー
・ニューヨーク:変容する「ジャズ」のいま
第1回 伝統と前衛をつなぐ声 − アナイス・マヴィエル 蓮見令麻
音の見える風景
「Chapter 42 川嶋哲郎」望月由美
カンサス・シティの人と音楽
#47. チャック・へディックス氏との“オーニソロジー”:チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈Part 2〉 竹村洋子
及川公生の聴きどころチェック
#263 『大友良英スペシャルビッグバンド/ライヴ・アット・新宿ピットイン』 (Pit Inn Music)
#264 『ジョルジュ・ケイジョ 千葉広樹 町田良夫/ルミナント』 (Amorfon)
#265 『中村照夫ライジング・サン・バンド/NY Groove』 (Ratspack)
#266 『ニコライ・ヘス・トリオfeat. マリリン・マズール/ラプソディ〜ハンマースホイの印象』 (Cloud)
#267 『ポール・ブレイ/オープン、トゥ・ラヴ』 (ECM/ユニバーサルミュージック)
オスロに学ぶ
Vol.27「Nakama Records」田中鮎美
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説
#4『Paul Bley /Bebop BeBop BeBop BeBop』 (Steeple Chase)
:
#70 (Archive) ポール・ブレイ (Part 1) 須藤伸義
#71 (Archive) ポール・ブレイ (Part 2) 須藤伸義
:
#871「コジマサナエ=橋爪亮督=大野こうじ New Year Special Live!!!」平井康嗣
#872「そのようにきこえるなにものか Things to Hear - Just As」安藤誠
#873「デヴィッド・サンボーン」神野秀雄
#874「マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテット」神野秀雄
#875「ノーマ・ウィンストン・トリオ」神野秀雄
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